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9話 和樹と練習

「はぁ……」
「おい、さっきからどうしたんだ?」

気の抜けた表情でお昼を食べていた風香に、達也は怪訝な視線を向けた。
朝練の美沙と男子部員の事が思い出されて勉強に身が入らない風香は、明らかに教室に来てからおかしかった。ずっと上の空でボーっとしている。
昨晩の態度といい明らかにおかしかった。

「悪いものでも食べたのか?」
「………」
「重症だな」

朝練の後、風香はシャワー室で起こったことを怖くて訊けなかった。
いくらなんでも頭に想像してることが出来るわけない。二人が恋人だったとしても部室であんなことをするのは無理としか思えなかった。

(いや、みんな裸で着替えるし、まさか、そんな……)

考えだしたらきりがない。だから授業中も勉強が手につかなかったし何をやるにしても集中できなかったのだ。今だってこうやって上の空で結衣が作ってきたおにぎりを食べている。

「何かあったのかしら?」
「そのことに触れるとまた怒り出すんじゃないか?」

達也が嫌味を込めて皮肉気に笑みを浮かべると、僕は机の下の達也の足を軽く蹴った。
僕の目から見ても風香はおかしい。風香とは幼馴染だが、こんな風香は珍しい。こういう時は大抵、何か予想外の事が起きた時だ。
達也の言葉通り、こういう時に声をかけると不機嫌になる。僕と達也に考え事を邪魔されると嫌がるのだ。

「結衣」
「わかったわ」

以心伝心と言うのだろうか。僕が結衣に顔を傾けると、全て理解したように風香の机の前で指をトントン鳴らして意識を逸らした。

「……ん、結衣なに?」
「あんまり食が進んでないから、お弁当美味しくなかったかなって」
「えっ、そんなことないよ」

結衣の心配そうな顔に、風香は気の抜けた声で返した。

「ならどこか調子おかしい? いつもの風香らしくないけど」
「あっ、うん。それは……」

風香に視線が集中する。いよいよ、昨日からおかしい理由が風香の口から語られるのだ。
だが、風香は言いかけては口をもごもごさせるだけで言い出さない。
かなり悩んでるのか、少し俯き加減だ。
暫く辛抱強く待っていたが、いい加減それに焦れたのか、達也が口を開いた。

「おい、スパッと言っちまえよ。元気だけが取り柄な風香様だろ」

昨日の事をまだ根に持ってるのか、達也が少し挑発気味に言うと、風香がジロリと達也を睨んだ。

「おい、達也!」

僕が注意すると、達也は不貞腐れたように知らん顔した。

「浩太、別にいいよ。いちいち怒ったりしないから」
「そうなのか? でも言いにくいなら無理して言わなくていいぞ。風香が言いたくなってから言ってもいいし」

そこまで言うと、風香は無言で頷きおにぎりを口に運ぶ。
やはりおかしい。こんな返し方をする風香は本当に久しぶりだ。

「結局何だったんだよ。剣道部絡みだろうけど」

達也だけが不満そうに、ボソっと呟いた。



放課後──。
未だ混乱中の風香は、内心落ち着きを無くしながら張り付けた笑顔で剣道部のみんなと道場で挨拶をしていた。
部活で一番仲のいい美沙とまともに顔を合わせることができず、目を少し逸らして挨拶や言葉少なに会話を交わす。
どうにも手持無沙汰な気分で道場に行き、壁際に一人立っていると、違和感に気づいたのか同じクラスの遠山雫が近づいてきた。

「どうしたの?」
「なんでもないよ。ちょっと筋肉痛で」

やっぱりおかしく見えるのかなと、風香は少し慌てながら何でもないことのよう言って躱した。

「……そう」

互いに無言になる。無口な子だし、風香にとって遠山は表情が読みにくかった。どんな話題を好むのかすら分からないというのもある。
とはいえ、いつもの風香なら自分から話しかけるのだが、こんな状態だし話したい気分ではなかった。
なんとなく気まずい空気のままぞくぞくと部室から道場に出てくる部員たちを眺めていると、意外なことに雫の方から話題を振ってきた。

「和樹、強くなりそう?」
「和樹?」

ぼけっとしてたこともあり、思わず抜けた声で聞き返す。

「……一年の。剣道教えるって言ったんでしょ?」
「あっ、うん。和樹くんね」

自分のファンだと言っていた和樹の姿を思い出し、慌てて頷く。
正直、あの感じだと自分が留学中に目に見えて強くなるか怪しいが、自分の知る細かいテクニックを教えれば多少マシになるだろう。
所詮は小手先の技だが、本人に少しでも強くなってると自覚させるだけで、やる気がだいぶ違う。
結局は体力や基礎があってこその剣道なので、そこから先は本人次第だが、風香個人としても頑張ってほしいと願ってる。

「もう少し見てみないと分からないよ。まだ下半身が安定してなくてふらついてるところがあるから。そこを直してからかな」
「そうなんだ……」
「うん」

渚が集合をかけ部員が並び始めたのを見て、風香と雫は壁から離れみんなの元に向かう。
風香の不安定な心は、雫と話しているうちになぜか落ち着きを取り戻していた。



「和樹くん、大振りと面打ち禁止でこれから練習しようか」
「面打ち駄目ですか?」
「うん。和樹くんは大振りのとき変な癖があって隙がありすぎるからね」
「そうですか。気づかなかったです……」

一通り剣道部の基本練習を終えると、風香は約束通り和樹の練習を見ていた。
他は試合形式の練習をしているので、風香と和樹は道場の隅にいる。試合が気になるが、和樹の方から練習を見てくれと言われれば断ることはできない。渚部長の試合だけは見せてもらうことを承諾させ、風香は手本を見せるように竹刀を構えた。

「いい? ちょっと見てて」

竹刀を中庭に向け、すり足でわずかに前に進みながら剣先を微妙に揺らす。

「和樹くん、わかる? 自分の構えとどこが違うか?」
「えっと……」

一生懸命考え込む和樹。だが、分からないようだ。困った表情をしている。

「すいません。わかりません……」
「そっか、うん。ちょっとわかりにくかったかもしれないね。もう一回やってみるからよく見ててね」

風香はわかりやすいように今度はわざと大げさに足を動かす。

「あっ、足の運びが違います。それと身体が僕と違って曲がってない」
「そう。すり足ね。和樹くんは相手を目の前にすると、そっちに意識が向いちゃって足さばきがかなり雑になってるの」
「そうだったんだ……」

まるで目からうろこが落ちたように、和樹は感嘆の表情で風香を見つめた。

「今度は私が和樹くんの前で構えるから、足元に意識を集中して構えてみて」
「はい!」

喜び勇んで和樹は風香の前で竹刀を構える。

「んー、竹刀を持つ手がふらついてるわね」
「す、すいません」
「謝らなくていいわよ。ちょっと動かないで」

風香は構えを解くと、和樹に近づく。

「ここをこうしてと」
「あっ、わわっ!」

強引に風香が和樹の腕を掴んで矯正しようとしたせいか、元より体幹が悪い和樹はバランスを崩す。
そして……

「あっ!」




ぼふっ!


重量のある物体が風香の胸に収まる。どうやら和樹がバランスを崩して風香に倒れ込み、そのまま風香の胸の谷間に顔を埋めて胸を握ってしまったようだ。
いわゆるラッキースケベと言うやつだ。

「………」
「………」

もみもみと和樹の手がお約束のように風香の乳房を揉み始める。
道着越しとはいえ、和樹の指が弾力のある乳房に食い込みむにゅむにゅと、何度も何度も握りしめる。
それはかなり巧みで、普通の女の子なら熱い吐息が漏れていたかもしれない。
だが風香にとっては突然の出来事にあっけにとられてるだけであり、すぐに現状を把握すると、コツンと胸の谷間に顔を埋めている和樹の頭にげんこつを落とした。

「こらっ」
「あっ、ご、ごめんなさい」

和樹も正気に戻ったのか、慌てて風香から離れて頭を下げた。

「いいわよ。急に腕を引っ張った私が悪いんだし」
「本当にごめんなさい。急に真っ暗になって」
「もういいから」

風香は笑って項垂れてる和樹の頭を撫でる。

「反省してるなら練習を頑張って強くなること!」
「わかりました。頑張ります!」

こうして風香と和樹のマンツーマンの練習は時間の許す限り続いた。




授業終了後。結衣は掃除当番だった浩太と達也を残し、一人で家に帰るため通学路を歩いていた。
一人で帰ることは、ずいぶんと久しぶりの事で、結衣は新鮮な気持ちに浸っていた。

(今日は一人かぁ。こっちでも早く親しい友達を作らないとね)

色々とクラスメイトが話しかけてきてくれるが、結衣は都会でもそうであったようにいつものメンバーで行動しているため、なかなか親しい友達が作れなかった。
これでは駄目だとわかってるけど、短期留学であることと、まだどこか田舎の人たちに一歩引いたような態度でいるため上辺だけの関係から進めなかった。
既に通いなれた感のある道を踏みしめ、昨日ハレンチなことをしていた森に差し掛かる。知らず知らずのうちに、結衣の足の動きが遅くなり、昨日見た事を思い出した。

あの大きな木に、手を突いて立ったままセックスをしていたカップル。
生であんなのを突然見せられ、自分でも驚くほど動揺したのを覚えている。

昨日見た場所に近づくにつれ、心臓が高鳴っていく。
どきどきとしながら、一歩一歩昨日の場所に近づいていく。
いないだろうと半ば予想しながらも、どこかいるかもしれないと思うと、心臓の高鳴りが止まらない。昨日見た場所に来ると、思い切って草木が生い茂る森を見た。

(あっ……)

制服を着た男女がいる。
ズボンを半ばまで下ろした男子が、こっちに背を向け立ったままお尻をヘコヘコと振っている。

またしてもえっちしてるのを発見した結衣。
立ち止まったまま生唾をごくりと飲みこむ。
昨日はすぐに立ち去ろうとしたが、今日は一人のせいか頭が真っ白になって魅入ってしまう。
元より性経験のない結衣には強すぎる刺激。こうなるのは仕方ないだろう。

「あっ、あっ! 日奈ちゃん出る!」
「えっ……」

思いもよらぬ名前が出てきて結衣は耳を疑う。
男子の腰の振りはクライマックスで、結衣の存在はばれてないようだ。

「また中でいいよね!常識だよね!」
「はい、好きなだけ中に出してください。全部受け止めますから」

ダメ!と止める間もなかった。
すぐに男子の腰がこれまで以上に激しくなり、急に小刻みになったからだ。

「うっ!!」

どぴゅっ!どぴゅうううううぅぅぅぅぅ~~~!!
ぴゅるるるるぅぅぅぅ~~~!!

「あっ……」

間抜けな声を上げた結衣の前で、思春期真っ盛りの男子が、精子をもっと膣の中に出そうと尻のヘリを盛んにへこませながら腰を振っている。
もしあれが日奈ちゃんだったら自分はいったいどうすればいいのか、と背筋にゾクっとしたものを感じながら、それでも人間違えであってほしいと、自分のいる場所を忘れて、棒立ちのまま顔を確認しようとじっとふたりを見続ける。

「はぁ、出た出た。すごく出たよ、日奈ちゃん!」
「よかったですね。満足しましたか?」
「うん、すごく気持ちよかった」

見たこともない男子がズボンを引き上げ、女子から離れると、精液が股から垂れてるのにもかかわらず足首まで下ろしていたパンツを履いた女子が振り返った。

「あら?」

どっからどう見ても見たことのある少女と目が合い、結衣は硬直する。
そう、男子の相手をしていたのは坂城日奈。自分が下宿している坂城家の娘さんだった。







ジャー・・・
(はぁ、遅くなっちゃった)
練習が長引き和樹と二人きりになった部室で、風香はシャワーを浴びていた。
時計は6時を回り、流石に他の部員は帰っている。
残されたのは面倒を見ていた和樹と自分だけだった。
本来なら男とふたりきりで更衣室という危ないシーンなのだが、和樹があまりに弱いことで襲われても負ける気がしないことと、自分より弱すぎる和樹を男として見れないということで、無防備に全裸でシャワーを浴びさせていた。ようするに、和樹を恋愛対象外の幼稚園児みたいなものとしてみていたのである。

「すいません、遅くまで練習に付き合わせて」
「別にいいよ。私も剣道の練習好きだし」

隣のシャワー室に全裸で入ってきた和樹に、風香は肩口からシャワーを浴びながらなんでもない風に微笑む。
隣とは短いプラスチックの板で仕切られてるので、お互いの身体が丸見えなのだが、風香は特に気にならなかった。

(やっぱり風香さんのおっぱい大きいなぁ)

蛇口をひねりながら、和樹はさりげなく風香のおっぱいに視線を送る。
雪のように真っ白でモチモチしてそうな大きな乳房。真ん中に他の女子より少し大きい乳輪と形のいい少し長めの桜色の乳首が花のように咲き誇ってる。
風香はその視線に気づいていたが、特に何の感情も浮かばず、明るく和樹に話しかけた。

「練習疲れた?」
「ちょっとだけです。でも気になりませんでした」

シャワーを浴びながら和樹は答える。

「これくらいの練習量は慣れてるんだ?」
「はい」

ふーんと、風香は穏やかに返しながら、先ほどの練習を思い返す。
結構ハードだったけど、あまり堪えてないようだ。本当に根性だけはあるかもしれない。

(こんな小さな体なのにねぇ)

和樹が風香の事を見てたように、今度は風香が、和樹の身体をさりげなくみる。
まだあどけなさの残る幼い顔に、あまり筋肉のついてない身体。そして……。

そこで風香は息を呑む。

目に入ったのは、和樹の大きなペニス。
他の部員に負けないくらい立派な形をした大きなペニスだったのだ。












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  1. 2018/12/17(月) 20:54:49|
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