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8話 デート

人工太陽による熱い日差しと白い砂浜に押し寄せる青い海。
このクリスタルリング最大の人気スポットのビーチに、私と小田少尉はふたりで訪れていた。
ステーション内にありながらそれを感じさせない唯一の場所。人類の母なる星、地球の海を模したらしいが、カラフルなパラソルが砂浜に立ち並び、家族連れや休日を過ごすクルーの姿があちこちにみられる。砂浜に素足を乗せると、ほどよい熱が皮膚を伝い、気分を不思議と明るいものにかえた。

「小田少尉、水着に着替えてきます」
「ああ、また後でな」

小田少尉は、水着の上から服を着てきたようだ。
パラソルの下でズボンを脱ぐ姿を見ると、男性である小田少尉が羨ましく感じる。
更衣室は平日にも関わらずごった返しており、ここのビーチの人気を改めて再確認させられた。

「おまたせしました」

つい先日、陽菜に選んでもらった青いビキニを着た私は、パラソルの下でソワソワしていた小田少尉の前に立つ。

「どうでしょうか」
「あ、ああ。よく似合ってるよ」

喫茶店で私の水着を楽しみにしていると言った小田少尉に感想を求めると、一瞬惚けた顔を見せたがすぐに気を取り直して褒めてくれた。

(なんだかより親しくなった感じね。今までは上司と部下という立場の会話ばかりしてきたから)

「海に行こうか」
「はい」

連れ立って私たちは白い砂浜の先にある青い海に向かって、砂を踏みしめて歩く。久しぶりに砂浜を歩いたのでバランスを崩しそうだ。

「葵兵長、君は泳げるか?」
「……いえ、そういう機会がなくて」
「そうか、なら波打ち際で水と戯れるか」

小田少尉が気を遣ってくれてそれに甘える。
クルーの中でも泳げるものは少ないはずだ。なので泳げなくても恥ずかしくはない。
だがそこで、逆に小田少尉は泳げるのかと気になってしまった。

「小田少尉は泳げるんでしょうか?」
「ああ、一応ね」
「そうなんですか」

証明するように小田少尉が深い場所に行くと、軽く泳いで見せて私は感嘆の息を漏らした。

「羨ましいです。私も泳げれば……」
「よかったら教えようか?」
「えっ、いいんですか?」

思いもよらない提案にマジマジと小田少尉の顔を見つめると、小田少尉は少し照れたように頷いた。

「それではお願いします」

小田少尉の指示により、私は小田少尉の手を握り、身体を浮かしながら足をバタバタさせる。
なんとなくだが泳ぎのコツがわかった。怖がらずに手足を伸ばすことが重要らしい。
一時間ほど小田少尉に泳ぎのコツを教えてもらうと、小田少尉の提案で休憩するために一度砂浜に上がる。

「ありがとうございました。小田少尉」
「いや、大したことをしてない。そこまで畏まらなくていいよ」

苦笑しながら小田少尉は何でもないように手を振る。
こういうところが陽菜に固いって言われたりするところだろうか。
せっかく遊びに連れてきてもらったのに、私はいつも固い。気を付けないと。
なんとなく間が開いてしまって何とも言えない空気になったので、その空気から逃れるように周囲を見ると、小田少尉より若い、見慣れぬ男の履いたビキニパンツが目に入った。

「大きな男性器ですね」

思わず漏らしてしまった言葉。

ビキニパンツ越しにわかる大きさに目を奪われたが、実はこの男は小田少尉と同じビキニパンツを履いている。小田少尉はまるで自分と比べられたようで内心複雑だったが、こういう砕けた口調で話を自分とするようになったのは、少し関係が前進したと強引に自分を納得させると、無理して笑みを見せた。
とはいえ敗北感を味わっていたのは事実だったので、次に出た言葉に影響が出る。

「そ、そうだな」
「はい、大きさも長さも悪くなさそうです。身体だけでなく男性器にも恵まれてそうですね」

私はそんな小田少尉の変化に気づかず、見たままの感想を続ける。
小田少尉はあまりにも率直な言葉でますます落ち込んでいるのだが、まだ気づかない。
悪気がないとしても、いや、悪気がないからこそ素直な感想で落ち込むのだ。
向こうに軍配を上げられたようで。

「小田少尉どうかしました?」
「いや、なんでもない。ちょっとトイレに行ってくるよ」
「わかりました」

なんとなく肩を落として歩いてるような小田少尉を見ながら、私はいったいどうしたのだろうと首をひねった。






小田少尉を見送った私は、ここで待つのはなんだしと、荷物を置いたパラソルの下に戻っていた。
そして携帯機を手に取りメールをチェックすると、新たな指令が来ているのに気づく。

「せっかくの休日なのに急な任務ね」

内容は、先日到着した冥王星からの戦艦『プルートノア』のクルーと♂♀ルームにて種付け任務のようだった。
開始時間を見ると、メールが来た時間が丁度パラソルを出て海に向かったあたりらしく時間がない。
今すぐ戻りたいが、小田少尉もまだトイレから戻ってこず、着替えも考えると遅刻は確定だった。
他の任務と違い緊急性がないため、何らかの理由があれば参加しなくても構わないのだが、真面目な葵にはサボるという選択肢はなかった。

(どうしよう。時間がないわ)

チラリと砂浜の奥にある男性用トイレに視線を送るが、まだ出てくる様子がない。
さすがに上司の小田少尉を残して自分だけが任務に戻るのは出来ず頭を悩ませていると、隣のパラソルから同じように頭を抱えている男性が視界に入った。

「あっ」

先ほどの立派な男性器をビキニパンツに隠していた20代前半らしき男。
耳を澄ませると、どこにいけばいいんだよ、間に合わねぇよとぶつぶつ言っている。
私はその内容からもしかしてと思い、思い切って声をかけた。

「もしかしてプルートノアのクルーの方ですか?」
「えっ、そうだけど、あんたは?」
「失礼しました。地球統合宇宙軍クリスタルリング所属の栗本葵兵長です」
「えっ、マジで!? すごく若そうなんだけど」

青のビキニ姿でビシっと敬礼すると、驚いた声を上げ向こうも慌てて敬礼を返した。

「俺は冥王星衛星カロン所属の島山トオル上等兵です。上官とは知らず先ほどは失礼しました」
「いえ」

特になんの感情も込めず無難に返事を返す。

「それで俺に何の用でしょうか」
「先ほど聞こえたのですが、ひょっとして島山上等兵も♂♀ルームで種付け任務の命令が来てるんじゃないですか?」
「島山上等兵もってことは、栗本兵長も……?」
「ええ」

鷹揚に頷くと、島山上等兵はホっとした声を出した。

「それは助かった。せっかくのオフなのに気づいた時には手遅れでどうしようかと思ってたんです。もしよろしければ兵長に案内お願いできませんか?」

もう大丈夫だと思ったのだろう。慌てて荷物をまとめ出した島山上等兵に向かって私は首を横に振る。

「残念ながら間に合いません。私もできるなら向かいたいのですが上司がまだ戻ってこず……」
「ああ、そうなんですか。こりゃあ始末書確定ですか」

纏めていた荷物を放り出し、島山上等兵はビニールシートの上にドカっと腰を下ろした。

「変に希望を持たせてしまったみたいですね。謝罪します」
「いや、栗本兵長の責任じゃないですよ。運が悪かっただけです」

そういうと、島山上等兵は傍に置いてあったペットボトルをグイっと最後まで飲み干した。

「♂♀ルームまでの近道を教えますが?」
「いや、もういいです。どうせ始末書確定ですしね」

それよりと、島山上等兵はジロリと私の身体を下から上へと舐めるように見た。

「ひょっとして栗本兵長って、海賊退治で功績をあげたあの栗本ですか?」
「……そうですね」

言葉にするのが、なんとなく傲慢に感じられて微笑みを浮かべながら静かに頷いた。

「やっぱり!葵ちゃんのことは……失礼。栗本兵長のことは冥王星でも噂でもちきりですよ。まさかこんなところでお会いできるとは本当に光栄です」

握手を求められ、今度は苦笑いしながら応じた。

「いや、それにしても写真で見るよりずっと可憐で美しい方です。実際、こんな人と……あっ!」

突如考え込むようにして顔を俯かせた島山上等兵。
何を考えているのか、腕を胸の前で組みながら、口をもごもごさせている。
私はなんとなくその姿に不穏なものを感じ、内心で眉を顰める。

今まで接した感じだと、島山上等兵には少し軽いところがあるようだ。年相応と言えばそうなのだろうが、なんとなくその姿が、友人の陽菜とかぶる。
陽菜がこういう姿を見せた時は大抵悪だくみをしているとき。
まさかね……と頭を軽く振ろうとしたとき、島山上等兵の口から思いもよらぬ言葉が放たれた。

「栗本兵長、全体の種付け任務には間に合いませんが、俺と交尾しませんか? 一応プルートノアのクルーと種付け任務をこなしたことになるので」
「今ここで?」

いかにも任務をサボりたそうな島山の口からこんな事を言われると思わず驚く。
陽菜と性格が似てるならこういうときはサボろうとするからだ。
自分の見立てが間違いだったということだろうか。マジマジと見つめると、島山は肩をすくめた。

「こういう時ってサボりたいんですけどね。さすがにクリスタルリングまで来てサボったら上にドヤされるかもしれません。一応任務をこなしたって事実が欲しいんですよ。それに噂の英雄、栗本兵長と交尾出来たら仲間にも自慢できますからね」
「なるほど」

あっけらかんと陽菜のように本音をぶちまけた島山にクスっと口元がほころぶ。
なんとなく親近感が持てる人物のようだ。所属先は違えど、友人と喋ってるような感覚に陥る。
本来なら軍人同士の交尾は任務以外で禁止されているが、任務時間内ならいいだろう。それにこのエリアでするなら小田少尉を置いて出て行ったことにならない。
元よりサボるという選択肢がなかった私は、周りを見渡すと砂浜の端に人気がないシャワー室を見つけ、島山に向きなおる。

「あのシャワー室なら人気はないでしょう。あそこでしましょう」






一方その頃、葵と別れ一人男性トイレに行った小田少尉は便所の個室で頭を抱え落ち込んでいた。
ひとりになって思ったよりダメージの大きさを知った小田少尉は、個室の中でひとり、ビキニパンツの中の息子を覗いては溜息をつくを繰り返し、挙句の果てには手を額に当て今すぐどうにかしてサイズを大きくできないか悩む始末である。
せっかく勇気を出して葵を海に誘ったのにこのままではいい思い出どころかトラウマを抱えそうだったのだ。実は小田少尉は短小の男性器にコンプレックスを抱えており、男性器を他人に見られる種付け任務が苦痛だった。
どうせなら恋愛感情を抱いた女性と二人きりで交尾をしたい。地球文化の強い影響を受けた火星で育った小田少尉は恋愛感情というものを理解しており、純な男でもあったのだ。
そう、それこそが彼の不幸。恋愛というものを知ったばかりに好きな女性が他の男に種付けされるのを見てるのが苦痛で苦痛で仕方なかったのだ。

(どうしたものかな……)

便器に座ったまま大きく溜息をつく小田少尉は、パラソルの下で葵が軽い男にナンパ紛いのことをされているのに気づいていない。悩めば悩むほど時間は過ぎ、葵が肩を抱かれて小麦色の肌の男と一緒に歩き出したことにも気づいていない。
ここで悩んでも答えが出ないことは小田にも分かってる。
だけど気にしてしまうから人間なのだ。悩みがない人間など極少数だろう。

小田の悩みは尽きそうになかった。







私は小田少尉にメールでメッセージを残すと、島山上等兵と竹で編んだ簾が囲む簡易なシャワー室に来ていた。
目が粗いので外から覗こうと思えば覗けるが、先ほども言った通り砂浜の端にあるので滅多に人が近づかない。私たちは二つある簡易な個室の片方に入ると、交尾の準備に入った。

「いつもなら四つん這いでやるんだけど、ここでは立ってやった方がよさそうね」
「みたいですね」

床はコンクリート。膝をついたら痛みが走るだろう。
私は小田少尉を待たせることになると思い、素早く青のビキニパンツを足首から脱ぐと、足をハの字にしてお尻を後ろに突き出し男性器の挿入を待つ。
島山上等兵がパンツを脱いでる間に妙な沈黙が流れ、私は前を向いて簾の隙間から海を見ていた。

「……準備OKです。ちょっと緊張しますね。お互い顔を知りながら交尾するのは初めてで」
「そうね……」

いつもは薄い壁が視界を遮ってるため相手がだれか分からない。
この前の民間人、翔一郎を除けば初めて顔の知る軍人同士の交尾任務。緊張もそうだが顔を知ってるだけだというのに、言いようがない高揚感があった。

「……栗本兵長入れますね。膣挿入の許可いただけますか?」
「ええ、島山上等兵の男性器の挿入を許可します」

思わず島山の物言いに合わせてしまったが、本来ならそのような許可を取る必要がない。
緊張からそう言わせてしまったのか、この言いようがない空気に言わせられたのか二人にはわからない。分かるのはこれから二人が交尾をして子供を作るという事だ。

「では行きます」

大きな手が私のお尻の肉を押し開くと、男性器があてがわれゆっくりと膣を掻き分け中に入ってくる……。
その大きさに私は吐息に似た声を漏らした。

「んんっ……」
「どうかしました?」
「ちょっと島山上等兵の男性器が大きいから驚いて」

素直な感想を漏らすと、島山は納得したように頷いた。

「自慢のチンポなんです。すごいでしょ?」
「……そうね」

ずぶずぶと入ってくる男性器は長くて亀頭の形がよくて、確かに自慢と言うだけある。
現に気を抜くと自分からお尻を振ってしまいそうだった。

「女性から、いやメスから見て俺のチンポはどうですか? 聞いてみたかったんです」

子宮口をノックし始めた亀頭を受け止めながら、私は少し考える。

「大きさも長さも十分。奥まで届いていい感じだと思うわ」
「うんうん」

私に喋らせやすそうにするためなのか、腰をお尻に触れないくらい浅い突きをしながら島山は先を促す。

「でも男性器にとっては一番重要なのは精液の量と濃さ。男性器がよくてもそれがなければ女性を妊娠させることはできないわ」
「なるほど、出してからじゃないとまだ正確な判断がつかないという事ですか」

納得したように、島山上等兵は腰を私のお尻にペチペチ叩きつけはじめた。

「頑張ります」
「ええ、メスの義務を果たさせて」

こうして人気のない簡易なシャワー室で、葵と島山の交尾が本格的に始まった。
小田少尉の気持ちなど知らぬように……。







長いトイレから戻った小田少尉は、いる場所にいない葵の姿に戸惑っていた。
パラソルには荷物が残されているが、波打ち際にも少なくとも小田の目に見える範囲にはいない。

(売店か自分と同じくトイレでも行ってるのか)

まさか現在進行形で葵が、件の男と交尾の真っ最中だと思わない小田は、パラソルの下で腰を下ろし葵が帰ってくるのを待つことにする。ボーっと人工海を見つめながら胡坐をかいていると、日ごろの忙しい任務を忘れてしまいそうだ。

(おっ、そうだ。この間にメールを確認しておくか)

することがない小田は自分の連絡端末を手に取るとメールを開いた。

(来てるのは任務と葵兵長からか)

軍人らしく小田はまずは任務のメールを開く。
そして♂♀ルームでの種付け任務だと知ると舌打ちした。
せっかくのデートが台無しだ。

サラっと流すように読み終わると、次に葵兵長からのメールを開いた。














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  1. 2018/12/13(木) 18:21:05|
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ntr属性なのに超純愛ゲーをやって自己嫌悪になった男。リハビリのために小説を書いてます。
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