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1話 ド田舎

超絶ド田舎……。


それがまずこの村に引っ越してきた感想だ。
家の周りには田んぼしかなく、隣の家も50メートル先にあるほどの距離。
ざっと辺りを見渡しても誰も道を歩いてる人はいない。いや、姿すら見えない。
のどかといえば、のどかだがとんでもないところへ引っ越してきたというのが実感できる。
人口200人ほどしかいないという村なのだから仕方ないのかもしれないが。

そもそもなぜ俺がここへ引っ越してきたのかというと、親の都合だからだ。
なにやら実家を継いで農業をやるらしい。
脱サラして農家なのだから大変だろう。
じいちゃんの後を継ぐと親父が決めたとき、当然一悶着家族であったのだが、最終的に母親は了承した。
同居はしないと、そういう約束で。

まあ自分としては、スマホどころか携帯やネットすらないド田舎なのでこれからの生活を心配している。
娯楽がなけりゃどうやって生きて行けばいいのだろうってね。
ネットがなければ通販で買い物も無理だし、日課のエロ画像取集も無理だろう。
ストレスをどう発散していいか心配だ。


そして引っ越してきてから2日目。ついに俺は学校初日を迎える。
今は4月なので学校に転校しても比較的に早く馴染めると思うが、やはり知らない顔ばかりだというのは緊張する。
俺は頭の中で何度も自己紹介のシュミレーションを繰り返し、その時に備える。
ぶっちゃけ友達が出来なかったどうしようって悪い想像も頭に思い浮かんだりしている。
最初が肝心だ……。頑張らないと。

そうそう、ここで俺の自己紹介をしておこう。
俺の名は芝山浩介、15歳の高1だ。
さっきも言ったが、ここには親の都合で都会から引っ越してきた
なんの特徴もない普通の高校生だ。
これからよろしくな。



俺は家を出て、学校に向かう。
学校に行くと言っても高校に向かうわけではない。
村に唯一ある小中高の混在学校だ。

説明すると、高校のある町は村からあまりに遠くて通えないので、村の子供たちが通う学校で授業を一緒に受ける。
人数も少ないので、一クラスに小学生、中学生、高校生が存在するカオスなクラスだ。
普通、そういうのはテレビで中学までと見たことがあるが、ここではそんな常識は通用しないらしい。
さすが超がつくほどド田舎である。

一応買った真新しい制服に身を包み、俺は歩き続ける。
学校はバスに乗らなくても通える距離にあるので、それは助かる。
学校の位置が知らなかったとき、どこまで行かなきゃダメなんだとすぐに頭によぎったしな。

俺は相変わらず自己紹介を脳内でシュミレーションしながら歩き、ついにこれから通うべきであろう学校に辿り着いた。


まあ感想はなんだ……。
やっぱり予想通りといった感じだった。
木造づくりの2階建ての学校。
見慣れたコンクリが使われていない学校だ。
無人じゃないかとおもうほどの静かな学校に俺は不安な気持ちで入っていく。

校舎に入っても誰も見かけない為、ドキドキしながら1階にある職員室に入った。

「いらっしゃい。あなたが芝山浩介くんね。私は担任の村川葉子よ。これからよろしくね」

てっきり美人のお姉さん担任を期待していた俺を待っていたのは、中年のおばさん担任で、
俺は内心で少しガッカリする。

俺は生返事で返事を返すと、おばさん担任の村川が少し離れた場所に立っていた気の弱そうな痩せた男子生徒を連れてきた。

「この子も今日からあなたと一緒にクラスに入る子なの。仲良くしてあげてね。男の子はあなたたちしかいないんだから」
「えっ、そうなんですか」

俺は紹介された男子に視線をやり、挨拶をする。

「芝山浩介だ。よろしくな」
「ぼ、僕は、仲山晴己です。よ、よろしくです」

俺より若干身長の低い仲山が少しオドオドしながら俺の顔色を窺う。
なよなよしてるな。もやしっ子の典型みたいな奴だ。

そして挨拶が終わると、村川先生が立ち上がり、俺たちを教室に連れて行った。



「今日からみんなと一緒に勉強することになった高1の芝山浩介くんと中2の仲山晴己くんです。みんな仲良くしてあげてね」
「「はーい」」

ここに来るまで悩んでいた自己紹介が拍子抜けするほど簡単に終わり、
俺は緊張がほぐれて改めて教室を見渡す。

人数は予想通り少なく大体10くらい。
一クラスしかないというのはやっぱり本当らしい。

俺が緊張でまともに見れなかったクラスの顔ぶれをみると、
村川先生の言ってた通り、全員女の子で少し気圧される。
しかもよく見ると、すごい美少女ばかりだ。
今度はどう接していいかで悩みが出てくる。
嫌われたくねーって感じだ。

「芝山くんと仲山くんは後ろの空いてる席に座ってね。授業は基本自習なので問題集をお願いね」
「はい」

俺が内心で頭を抱えていると、村川先生が俺たちに空いてる席に座るよう促す。
これは普通の机で、俺たちは教室の一番後ろに座らされた。
小学生が前に座ってることから、黒板が小学生にも見えるよう配慮したのだろう。
なるほどなと思う。

そして、そんなことを考えていると、俺の前の席の年下らしい制服を着たショートカットの女の子が振り返って話しかけてきた。

「ねぇねぇ、お兄さんって都会から来たって本当?」
「ああ、そうだけど」

素直に答える。
人懐っこそうな笑みを浮かべた可愛い少女だ。中学生か?

「へーそうなんだ! すごいね。都会ってどんなところ? 電車がいっぱい走ってるんでしょ?」
「まあ、電車がいっぱい走ってて車も多くてごちゃごちゃしてるところだな。あとどんなところと言えば、やっぱり人やら建物がごちゃごちゃしているところだ」
「ふ~ん。やっぱりテレビで見た通りなんだね」

少女が納得したように頷くと、すぐに思い出したように口を開いた。

「あっ! わたしは遠山花梨。中3の美少女だよ。よろしくね、お兄さん」
「自分で美少女言うなよ。あと、お兄ちゃんじゃなくて芝山浩介だ。芝山なり浩介なり、好きに呼んでくれ。よろしくな」
「ぶー、お兄さんでもいいじゃん。なんか呼びやすいし」
「いや、呼びやすいで名前を無視されても困るから」

ケラケラと笑いながら、気さくに話す俺たち。
女の子だらけのクラスだけど、上手くやっていけそうだ。
緊張して損したな。

「じゃあ、わたしがみんなを紹介してあげるよ。あっちの子が……」
「はいはい、花梨ちゃん。お喋りもいいけどお勉強もしましょうね」

俺に紹介しようと花梨がそのまま後ろを向いて喋り出したところで、村川先生がこちらにやってきてポンと花梨の頭を教科書を丸めて叩いたので
教室のみんながクスクス笑った。
どうやら花梨と言う少女はクラスのムードメーカーの役割もしているっぽい。
花梨が舌を出してえへへと笑っている。

クラスの雰囲気も小学生がいるせいかほのぼのしている。
この雰囲気悪くない……。いや、むしろ大好きだ。

俺はこうして気分のいいまま、1時間目を終えた。




1時間目が終わったあと、俺は仲山と一緒に改めて花梨にクラスメイトを紹介された。
俺を入れて10人しかいないクラスだから名前は憶えやすいと思う。
全員が村の出身で、年齢は下から小4、そして上は高2だ。

これから特に印象に残った4人の美少女を紹介する。


まず始めが、芹沢千雪さんだ。
彼女は俺より一つ上の高2で、この学校の最年長にあたる。
黒髪ロングで巨乳でほわほわした美人さんだ。みんなからお姉ちゃんと言われて慕われている。
俺と目が合うと、にっこり微笑んで小さく手を振ってくれた。
俺もお姉ちゃんと呼びたい。

そして次が芹沢色葉、俺と同じ高1だ。
こいつは俺と会ったときからツンとしてて気が強そうだ。
文句なく美少女なのだが、俺とは相性が悪そうな気がする。
ポニーテールの黒髪巨乳美少女である。
ちなみに千雪さんとこれから紹介する美羽ちゃんとは姉妹らしい。

芹沢3姉妹の最後が、芹沢美羽ちゃん中2だ。
この子は大人しそうで可愛らしいセミロングの女の子。
紹介の時、姉の千雪さんの陰に隠れてこちらを窺っていたのが可愛らしく、
守ってあげたくなるタイプだ。

いま、紹介した美人3姉妹たちは村のはずれにある山の神社の娘たちらしい。
それぞれが性格が違ってて、なんか漫画みたいだ。


そしてあと1人。
それがさっき俺と話していた遠山花梨だ。
さっきも言ったけどこいつは中3で、少しお転婆というかイタズラ好きのイメージがある子だ。
容姿は少し茶色がかったショートカットで、元気系の美少女と言った感じだ。

ああ、あと一応俺と同じく入ってきた野郎の転校生も紹介しとくと、

俺と同じ日に転校してきたのは、中2の仲山晴己。
ここには持病のぜんそくを治すために療養にやってきたらしい。
まぁ、この辺りは空気がいいし自然がいっぱいなので、身体にはいいだろう。
一緒に付き添ってきた母親と2人暮らしで、父親は単身赴任とのことだ。
色々大変みたいだな。

なよなよしてて気弱そうなのは変わらないけど。

ついでに他のクラスメイトは小4一人と小5二人の少女たちだ。
彼女たちは別のグループでいつも一緒にいるらしい。制服組と私服組の境界線といったところかな。
仲は別に悪くないらしいから一安心といったところだろう。いきなり問題クラスに放り込まれたら、こっちもたまらないからな。


今日は土曜だからお昼までの授業だ。
だから午前中の授業が終わると、みんな帰り支度を始める。
帰るとき、花梨がこの後、遊ばないかと誘ってきたが、俺は引っ越しの後かたずけがあるからと言って断った。
だが本当のところは、女子中学生と遊ぶのが照れくさかったこともある。
こんな経験ないしな。

俺は仲山を誘って一緒に帰る。
家は近くじゃないが、帰る方向は一緒らしい。
俺は肩を並べて仲山とお喋りをした。

「仲山、どうだった?」
「えっ。どうだったって?」
「だからさ。クラスで誰が好みだったって話だよ」
「そ、そんな先輩。そんなのわかんないですよ……」

俺と一緒に歩いて緊張しているみたいだがら、ほぐしてやろうと思ったのだが、よけいなことだったらしい。
身体が固くなってるのを感じる。
確かに俺とは2つ歳が離れているが、男は俺たちだけなんだし、男だけが出来るって話したいんだよな。
友達になるのはこいつが最初だろうし。

「じゃあさ。この学校に来てどう思った。人数は少ないし、女の子ばっかりだったろ」
「そ、それは……」

なおも口ごもる仲山。
遠慮しているのか俺とは壁を感じる。
転校初日だからって、もうちょい軽く話したらいいんだと思うんだけどな。

俺は普段あまり使う事のない頭を働かせて、こいつの好きそうな話題にかえる。

「おまえさ。どんなアニメとか好きなんだ。ゲームとか本とかでもいいけど」
「ぼ、ぼくは、日常系のアニメが好きです。今やってるアニメだとのん○ん日和ですね。先輩知ってますか!?」
「い、いや、知らないかな」
「そうですか。なら今度見てくださいよ。よかったらBDを貸しますよ」

キリッ!とした音が聞こえてきそうで、俺は少し引く。
興味のあることには食いついてくるのね。

「し、芝山先輩はどんなアニメが好きなんですか?」
「俺か? 俺は……んーガン○ムとかかな」
「あー、あれは好きな人多いですよね。僕はあのシリーズが好きで……」

俺は適当に話を合わせながら歩く。


そして俺と仲山は、なんだかんだといってゲームの話で盛り上がり、家に帰った。

とりあえず学校で上手くやっていけそうで良かったよ。



日曜日。今日は学校が休みだ。
俺は自分の部屋に積みあがった段ボールを始末していると、母親が1階から俺を呼ぶ。
どうやら買い物に行くので留守番を頼むらしい。
俺はどうせ、大してすることもないので分かったと言うと、両親は玄関から家を出て行く。
車で行くらしい。

ちなみにウチは3人家族で両親と俺の3人暮らしだ。
家は実家から離れた場所に新築の白い2階建てを建てた。
田んぼがまわりな周囲の景観に少し浮いてしまうような気がするが、
母親が満足しているので、それでいいだろう。
一番反対していたのは母親だしな。

俺は窓から部屋に差す暖かい日差しにウトウトしながら床でゴロリと横になる。
今日は朝飯を食ってから昼まで引っ越しの片づけをした。
なんか一仕事を終えて眠たくなったってところだ。

そうして目を瞑り休んでいると、ピンポ~ンと来客を告げるインターホンが鳴る。

俺は一瞬居留守を決めようかと思ったが、宅急便だったりしたら困ると思い直し、
ドアを開けた。


やってきたのは白いTシャツにジーパン姿の遠山花梨だった。
花梨は青い自転車に跨り、俺と目が合うと手を元気に振る。

「なんのようだ。よく俺の家が分かったな」
「ええと、遊びの誘いなんだけどちょっと冷たくない!?」

おれがぶっきらぼうに答えたことで、花梨は俺の機嫌が悪いと思ったようだ。
だけど、俺はそれを否定して、サンダルで表に出る。

「いや、ちょっと寝てたからな。寝起きを起こされて機嫌が悪いだけだ」
「やっぱり機嫌がわるいじゃん!?」

自転車から降りた花梨が、すかさず突っ込みをいれる。
なかなか面白い奴のようだ。

俺は表情崩してニヤリと笑うと、花梨も笑みを見せておかしそうに笑った。

「それでどうして俺の家が分かったんだ?」
「そりゃあ、この村じゃ誰でも知ってるよ。
家を建ててたしね。私なんか家が出来るまで何回か見物にきたよ」
「そうなのか。しかし見物って……」

なるほど、確かに田舎のようだ。
珍しくて噂になってでもいたのだろう。
木造づくりじゃないし、場違いな洋風だしな。
ひょっとしたらじいちゃんがあっちこっちに話を振りまいていたのかもしれないが。

「で、どう。一緒に遊ばない?」
「わりぃな。今ちょっと留守番頼まれてて外に行けないんだ。だから遊ぶのは無理だ」
「ふーん。じゃあ、家で遊ぼうよ。あがっていい?」
「別にいいけど、いま俺一人だぞ?」
「うん。いいよ」

そう言って、門の中に自転車を入れ、ドアを開けて中に入ろうとする花梨。
危機感がないのだろうか、家は俺一人なのに。いや田舎だからこそなのかもしれない。仲良くやっていくのは常識だろうし。
このあたりが都会と違うのだろうな。
もしかしたら俺が花梨に手を出したら村八分になるのを花梨が分かってるのかもしれないけど。

こうして少し身震いしながら、
俺は花梨と家で遊ぶことにするのだった。
















                                             >>
  1. 2013/10/28(月) 00:01:55|
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