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モブの植木鉢小説館

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14 本戦開始

ついに運命の本戦開始の朝がやってきた。
俺は今日も早起きすると、パンを食べて制服に着替える。
今日は朝一番に奈々を連れて学校でえっちしないといけない。そうしないと奈々の所有権が奪われる可能性がある。
俺は、部屋を出ると奈々の部屋に向かう。
その途中で、桜が待ち伏せしていたように、立ち塞がった。

「今日奈々は休みよ。体調が悪いみたい」
「えっ…マジか?」

慌てて奈々の部屋に行こうとしたところ、桜が邪魔するように俺の腕を掴む。

「風邪だったらどうするの。移ったら大変なことになるわよ。」
「いや、でも、ちょっとくらいならいいだろ。」

俺は手を振り払うように進もうとすると、桜は掴んだ腕に力を込めた。

なんでここまで邪魔するんだ?
少し違和感を感じる。確かにここで風邪を引いたならゲーム上、かなり不利になるのは確かだ。
しかしほんのちょっとくらいならいいと思うのに駄目なのか?

桜の真剣な顔を見たら、強引に行くのも躊躇われる。
なので無理して行こうとせず、桜の腕を手でほどいた。

「分かった。帰ったら電話でもするよ。それでいいだろ?」
「……ええ」

俺は仕方なしに桜と玄関で待っていたクラスメイト2名と一緒に登校する。
奈々の代わりに桜が用意してくれたこの女の子たちと朝からえっちするためだ。
一応これが最後の安全なセックスだと言っていいだろう。昼になれば、もう迂闊にえっちすることは出来なくなるのだから。


こうして俺は学園に到着すると、さっそく東校舎の空き教室で、えっちをした。
本当は2人とする予定だったんだが、やっぱり昨日無理しすぎたせいで1人だけしか無理だった。当然、桜には白い目で見られたが、出ないものは出ない。
俺だって心残りだったんだから、責めないでほしいものだ。



そうして午前10時。その時は突如やってきた。
欠伸をしながら授業を受けていた俺の耳に、突然教室に備え付けられたスピーカーが鳴り響いたのだ。

──ピンポンパンポン!

「お呼び出しいたします。1組から5組の男子生徒は中央校舎の視聴覚室にすぐに集まりなさい。繰り返しお呼び出しいたします。1組から5組の~」

俺は授業中にいきなり響いた呼び出し音に驚き咄嗟にまわりを見ると、クラスメイトの女の子たちがこちらを好奇心いっぱいの視線で見ていた。
その顔は、いよいよ始まったかぁとでも言ってるようだ。期待されているのか期待されていないのか知らないが、面白そうに見るのはやめてほしい。
地味にプレッシャーがかかるから。
クラスを出る際、何人かのクラスメイトが負けたら許さないからね!と小声で言ってるのは、お金が掛かってるからなんだろうな、と思いつつ教室を出た。



視聴覚室。
俺たち5人は放送で視聴覚室に呼び出された。
呼ばれた理由は分かっている。校則に書かれた期限だからだ。
1週間は仮の所有物だったクラスの女の子が、8日目には自分の所有物じゃなくなる。
つまり1週間に15人の女の子を抱いてない奴は、ここで失格になるのだ。

まだ、視聴覚室には秋川を除く4人しか来ていないが、
教壇の前に立ったおばさん校長がオホンと一つ咳払いすると、もったいぶりながら口を開いた。

「おめでとう。みなさんは無事、このゲームに参加する権利を得ましたわ」

特に喜びはない。事前の情報通り全員が通過することは分かっていたからだ。
それより秋川が来てないのが気になる。まさかこのゲーム放棄をしたのだろうか。
もしそうなら俺たちはもう進級できるんじゃないのか、こんなゲームをしなくていいんじゃないのか?

そう考えていたところ、俺と同じことを考えていたのか、眼鏡をクイッとあげた海森が口を開いた。

「見たところ秋川くんがいないようだが、彼はどうしたんですか?」
「秋川くんは今日はお休みです。ですが秋川くんもちゃんとゲーム参加資格を得ましたよ。ですのでなんの問題もありません」
「そうですか……」

少し考えるそぶりを見せた海森。額に指を当てて目を細めている。
なんか悪巧みを考えている悪代官って感じだな。

他の2人はそれを聞いてもなんの反応も示していないようだ。
牛坂は腕を組んだままニヤニヤしているだけだし、仲山に至っては、空気にでもなりたいのか視聴覚室の隅っこで背中を丸めて微動だにしない。
こうして見るとやっぱり1週間で15人の女の子を抱いたなんてとても見えなくて不思議だ。

俺は眉を顰めると机の上で指をトントン鳴らす。
この学園に来てからこうやってトントンするのはクセになってしまった。こうやって指をトントン鳴らすと心が落ち着くのだ。かなり俺はストレスが溜まっている。

「では皆さん、これから本格的にゲームに入るわけですが、その前にポイント発表をいたします。黒板前の電光掲示板に注目してください!」

そうしわがれた声で校長が言うと、女教師が縦横2メートルほどの電光掲示板を持ってやってきた。

「では発表します。まずは1位、牛坂雄二くん。ポイントは80ポイント」
「フヒヒヒ!!当然だぜっ!!」

自分の名前が告げられると同時に立ちあがったガタイの大きい牛坂。
いきなりズボンからちんぽを取り出して手でシコシコし始める。
そのあまりのおぞましさに俺は顔をそむけた。
なんなんだ、こいつは……。

「では次2位、仲山楓太くん。ポイントは67ポイント」
「あ、ありがとうございます……」

電光掲示板に名前とポイントが表示され、
小さな声に喜びを隠しながら仲山は少しだけ頭を下げた。

「続けて3位は……海森縁くん。ポイントは63ポイント」
「ふっ、まずは、こんなところか。」

少し離れた席で海森が、クイっとメガネを持ち上げ不敵に笑った。

ドキドキする。ここまでで俺の名前はない。1位は無理だが、3位以内に入ってるかもしれないと淡い期待を抱いていたのだ。
それが裏切られた今は最下位だけはやめてほしいと願うだけである。
同盟を結んでいるので焦りという気持ちはそれほどないが、それでもドンケツは嫌なものだ。

俺は手に汗が滲むのを感じ、唾をゴクリと飲み込んだ。

「4位は僅差です。秋川慎矢くん。ポイントは61ポイント。……おしかったですね。ああ、秋川くんは休みでした」

内心でガックリする俺と、顔を歪ませて笑う校長。
誰も笑ったりするものはいない。笑った校長の顔は、カニを皺くちゃにしたようなもので、少し不気味だったのだ。

最下位が決定し、俺は落胆しながら発表を待つ。
こうなったらポイントが離されてないよう祈るだけだ。

「そして最低の5位は……」

そこで校長の声が低く冷たくなった。

「芝山勇太、ポイントは42ポイント。もう少し頑張ってください」

一瞬ゴミをみるような目で校長が俺を見たのは気のせいだろうか。
というか、俺だけ呼び捨てだったよな。いくら最下位だったからってその態度はどうなのよ。教師としていいわけ?
内心むかついていると、ふと視線を感じて、周りを見た。




男連中が、様々な感情を込めて俺を見ていた。

同情、憐れみ、嘲笑。

不快さを感じるほどの視線。

スイッチが切り替わるように背中に冷や汗が走り、俺の表情は無表情に変わる。

──42ポイント。

トップの牛坂の約半分……。
4位の秋川にも20ポイント近く離されている。
俺はすぐさま得点計算を始める。

俺が抱いたクラスメイトの数は21人。
42ポイントということはクラスメイト一人当たり2ポイントだと計算していいのか?
しかしそうなると牛坂は80ポイントなので、クラスメイト全員を抱いたってことになるし、秋川の61ポイントという数字があってこない。
いったいどうなってるんだ、俺の計算が間違っているのか?そう頭を悩ませていると、校長が自分を注目させるように手を叩いた。

「結果は職員室前の掲示板に張り出しておきますので、確認したい方は見ておいてください。また次の発表は1週間後になりますので、それまでポイントを沢山稼いでください。では、解散っ!」

その声で、ぞろぞろと男子連中が視聴覚室を出て行く。

俺も気が重くなりながら教室に帰っていった。





「恐らく、誰かを妊娠させたわね。」

昼休み。桜と教室で向かい合って飯を食いながら俺は耳を疑った。
気落ちした俺は視聴覚室であったことを相談していたのだ。

「どういうことだ?」

購買で買ってきたパンを口に運ぼうとする手をとめ、質問をする。

「ポイントというのが曲者なのよ。女の子を抱く人数を競うならポイントなんて言葉使わないでしょう?
   つまり女の子にはポイントがあるの。恐らくだけど妊娠したらポイントが増えるとかそういう設定がしてあったんじゃないかしら」

なるほどと頷きさらに質問する。

「…ってことは、俺が妊娠させた女の子は誰もいないってことだよな?」
「そうね。今まで妊娠した子がいたって話は聞いたことないわ」

なんだか複雑な気持ちになる。この歳で父親になるってのも嫌だが、妊娠してない為に他の男子に後れをとっていることに少しばかりの悔しさを覚えたのだ。

(くそ、ひとりくらい妊娠してたらよかったのにな……)

ついそんなことを思ってしまう。
望んでもいないことなのに、自分の進級が掛かってるからそう感じるなんて自己嫌悪に陥りそうだ。

「しかしそうなると他にもポイントの違いがありそうね。例えばここの担任とか」
「はっ!? 担任って!?」

桜の意外な言葉に目を見開いて驚く。
いくらなんでも担任を抱くなんて想像だにしていない。こんなこと考えるなんて桜はぶっとんでるな。常識がない。イカれてる。
口に出したら間違いなく殴られるだろう言葉を心で呟きながら俺はそれを掻き消すように頭を軽く振った。

落ち着け。
そうだ。大体このゲーム自体がイカれてる……。
常識に囚われてはいけない。
頭を真っ白にして考えるんだ。
桜がそう言うってことは何かの根拠があるってことだ。

俺が桜の目を見ると、桜は説明を始める。

「ルールには、1クラスの女性は教師を含めて40名。入学してから1週間はそのクラスの男子の仮の所有物である。って書いてあるでしょ。
  つまり教師も所有物の1人なの。ありえないことじゃないわ」

「じゃあ、教師とえっちしたらポイントが沢山貰えるのか。」
「貰えるかどうかは分からないわ。あくまでも私の言ったことは仮定の話。妊娠の話をしたのもこの学園の目的から考えられる予想よ」
「そっか。」

担任とえっちするなんてハードルが高いなと思っていた俺は取りあえずホッとする。
桜の事だから担任を抱けとか言い出しそうだったからだ。担任は美人なんだけど、さすがにクラスメイトに頼むのとはわけが違う。
まあ、仮の所有物の期間は過ぎてるので、考えてみれば今抱くのはリスクがでかいか。他の男に襲われてる可能性あるし。

俺はパンを噛みしめながら、ポイント計算の詳細が分かる方法を考える。
しかしいくら考えても思いつかない。
データが不足してるので当然だろう。

(奇数になるってことは、そいつが俺とは違った何かをしたか、それとも結果が起こったってことなんだろうと思うけど。)

頭を悩ませる。
そしてパンをむしゃむしゃ食べているうちに、あることを思い出した。

「なあ桜、同盟結んでるから他の奴に聞いてみるってのはどうだ?情報の共有も条件に入ってるんだし。」

希望を込めていう。しかし桜は、あまり色よい返事を返さなかった。

「そうね。聞いてみる価値くらいはあるでしょうね。だけど本当のことを教えてくれるかどうかは分からないわよ。あなたぶっちぎりで最下位だし、
  彼らからすれば、あなたが落ちてくれれば楽に勝ち抜けるから嘘をいう可能性もあるわ」

「おいおい、それは反則だろ。せっかく同盟を結んだのに、それじゃあ意味ねぇじゃねぇか。」

「仕方ないわ。あなたのポイントが低すぎるんですもの。同盟を破棄してあなたを攻撃するという誘惑があってもおかしくないわ。」
「くっ……!」

先ほどと違って焦りの気持ちが湧き上がってくる。昨日までの楽観論は全て消え去り、
退学、留年という最悪の事態が現実のものとなり、背筋に冷たいものが走る。
すでに賞金のことなど頭から消え去っている。かなり心が苦しい。

表情に出ていたのか、桜が穏やかな声で言った。

「昼休み中に1人抱きなさい。相手は今日一緒に登校してきた子よ。分かるわね? ちゃんとその子は監視していたから安心よ」
「あ、ああ……」

ふらふら立ち上がる。
怪訝そうに俺を見る桜に、飲み物を買ってくると言って教室を出る。

話を聞いてから急に飯の味がしなくなった。
とにかく気分転換しないと……。

廊下にいたクラスメイトの何人かがクスクス笑ってる。
俺の足取りはちょっとおかしいからそれを笑われたのかもしれない。

俺は足早にその場を立ち去ると、人気のなくなった階段の踊り場で溜息をつく。

(いつもなら奈々が励ましてくれるのにな)

いつも一緒にいる奈々がいないことで、ますます弱気になる。
今更ながらに奈々の存在の大きさを思い知る。

学園生活始まって以来の大ピンチだ。今まで生きてきてこれほど苦しい学校生活を送ったことはない。
この世の終わりってわけじゃないんだけど、どちらかというと順調だった俺の人生に暗雲がたちこめる。
──前を向いて歩く。
男が優遇されているこの世界でどれほどこれを体験することの難しいことか。
今、俺は試されているのだ。

(奈々が先輩になったら笑い話にならないよな)

胃が痛くなるのを感じながら、俺は購買で飲み物を買って教室に戻った。
その後、桜に言われた通り女の子を抱いて昼休みは終わった。
これで所有物は22人。44ポイントだ。







放課後。俺は中央校舎の2階にいた。
理由は簡単、第一回の同盟会議である。

桜は自信満々な態度を崩していないのだから頼もしい。
単に自分の進級はかかってないから余裕なのかもしれないが。
それにしてもクラスの半分は抱いたのに、それでもポイントがかなり離されてるなんて想像だにしていなかった。かなりショックだ。
気持ち良かったのだから努力するって言葉はおかしいのかもしれないけど、こんなことならもっと気合を入れるべきだったと後悔する。

俺が指定された空き教室に行くと、海森も仲山も揃っており、一定の距離が離されトライアングルに置かれた椅子にそれぞれ座っている。
俺は空いている最後の椅子に座ると、桜はその斜め後ろに立った。教室にいるのは俺と桜と仲山とその後ろにいる女の子、そして海森の合計5人だ。

「全員揃ったことだし、そろそろ始めるわよ。」

同盟の言いだしっぺの自分たちを差し置いて、いきなり場を仕切り出した仲山の後ろにいる女子生徒。
確かあいつは1組のドアの前で俺たちに立ち塞がった奴だ。名前は確か……「山根」とか言ってたか。
俺は後ろの振り返り桜の表情を窺うが、無表情のままだ。
仕切り屋のこいつが黙っているってことは、そのまま奴に仕切らせるつもりなんだろうか。なんか怖い気がするんだが。

「まず同盟の目標なんだけどね。5組の秋川にしようと思うの。異存はないわよね?」

シーンとなる室内。
仲山は飾り物のように椅子に座ったままで固まってるし、海森は何の言葉を発せず顔を僅かに顰めただけだ。
俺もあまりの強引さに何も口に出せないでいる。というかそういう雰囲気ではない。まるで命令だから黙って従えみたいな空気なのだ。これはどうしたらいいのか俺には分からない。
俺もまた、黙ったままでいると、後ろの桜が山根に向かって口を開いた。

「理由を聞かせてもらっていいかしら?」
「あん?」

桜を睨み口の端を吊り上げた山根。
すげぇ顔だ。めちゃくちゃ気が強そう。可愛い顔してるのにもったいない。

「聞こえなかったかしら。理由を……」
「聞こえてるわよ。ただ驚いただけよ。ぶっちぎりの最下位さんが理由を聞くなんてね」

山根は馬鹿にしたような嗤う。完全にこちらを見下している。
最下位だけあって俺の発言権は低いだろう。しかし同盟を組んでやっていこうという相手にその発言はない。

さすがの俺もあんまりな物言いに頭に血がのぼり、感情のまま声に出した。

「うっせーブス!!まだ始まってから一週間だ。ゲームは1年間あるんだよ。これくらいで調子に乗るんじゃねぇ!!」
「なんですってっ!?」

売り言葉に買い言葉。噛みつかんばかりのやりとりに、空気が一瞬で険悪なものに変わる。
俺は立ち上がり、山根を睨みつける。
仲山がそんな俺を見て、さらに怯えたように固まり、人形のように微動だにしない。
海森はただこの状況を面白そうに見つめている。

完全に俺と山根の一騎打ちだ。

俺が拳を握りしめ一歩前に出ようとしたところ、桜がやれやれと言った風に口を出した。

「話の続きをしましょうか。私は建設的な話し合いがしたいの。いいかしら?」
「……………」

絶妙な間合いでの桜の介入。
俺は出鼻をくじかれ、山根はツインテールの頭を桜に向けて、忌々しそうな顔をして黙り込む。
桜が主導権を取り返した。俺はふぅと息を吐きだすと、椅子にゆっくり座る。目は山根を睨んだままだ。

「目標の理由聞いていいかしら?山根さん」
「……4位だからよ。それ以外の理由ある?」

ふてくされた態度で山根は答える。
確かに4位を狙うのは常識的だろう。1位の牛坂はぶっちぎりのトップだし、4位なら落としやすい。
そこは俺も同意見だ。

「私は目標を牛坂にしたいと思うわ。」
「はぁ?」

山根が驚いた声をあげ、みんなが一斉に桜に視線をやる。
これは理由を知りたい。

「4位の秋川より牛坂の方がポイントを削りやすいし危険だからよ。牛坂はこの学園に来てからレイプを繰り返しているわ。私の調べだと同意をとって性交渉をしたという話を聞いたこともない。3組の女の子にも憎まれているし協力も得やすい。何よりも彼の噂は学園中に広まってるから、彼を残しておくと、私たちのクラスの女の子も怖がるでしょう?ここは優先的に彼を排除すべきだと思うわ。2年になったらまた違うゲームになるかもしれないし」
「ふむ。なるほど」

海森が桜の提案を吟味するように人差し指でクイっと眼鏡をあげた。

「でも、ポイントは離されすぎてるわ。いったいどうやってポイントを削る気なのよ。あんた具体的な方法くらい思いついてるんでしょ?」

意地悪そうに山根がいう。

「そうね。ルールには他の男子の所有物である女の子に手を出したら、ペナルティが課せられるから、彼には他の男子の所有物の子に手を出してもらおうと思うわ」
「はっ! 何を言い出すかと思えば……。誰が好き好んであんな男にレイプされたいと思ってるの。少なくともウチのクラスにはそんな子は一人もいないわ。」
「それについては、ウチのクラスから出そうと思ってるわ。ウチのクラスには力ずくで犯されたい願望を持つ女の子もいるの。別に問題ないでしょう。あなたは損しないんだし」

桜の立て板に水のような答えに山根が憎々しげに桜を見る。
確かにいい案だと思うけど、ウチのクラスにマゾの子が何人かいたのか。まさか俺に抱かれたのはそのマゾ特性ゆえ……。
いや、何を言ってるんだ。俺みたいな男に抱かれるのが罰ゲームみたいなことがあるわけないだろ!
というかないよね……?

それにしても当事者の男連中をそっちのけで話を進めるのはどうなのよ。少しはこっちに気を使って話を振れよ。桜なんか山根の顔しか見てないし。
そんなことを思っていると、海森が静かな声で言った。

「そう、なら君のお手並みを拝見させてもらうよ。実に楽しみだ。」
「……ええ。楽しみにしてて頂戴。」

海森と桜の視線がぶつかりあい、暫くすると海森は用は済んだとばかりに席を立った。

「失敗しても私たちは助けないからね。行こ、フウくん。」
「う、うん」

山根が促し、仲山も席を立つ。
教室を出る際に仲山は俺に目でペコリと目礼していった。













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  1. 2013/05/06(月) 00:06:15|
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ntr属性なのに超純愛ゲーをやって自己嫌悪になった男。リハビリのために小説を書いてます。
ほぼ賢者モードで書いてるので期待しないでください。

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