○年生になった。来年からは中○生だ。
クラス替えとかしてないけど、いつのまにかずっと一緒にいたクラスの半分くらいが妊娠したりしてすごいことになっていた。
まりなちゃんや千早ちゃんは妊娠しなかったけど、みんなと一緒にお祝いをしたりした。
でも原因は相変わらず分からずじまい。
お医者さんもお手上げみたいだ。
僕たち3人も成長期になりだいぶ身長が伸びたり身体つきが変わってきた。
まりなちゃんや千早ちゃんのおっぱいやお尻がおおきくなり、身体つきもふっくらしてくる。
だけど僕だけは相変わらず身長が伸びただけだ。
なんだか取り残された気がする。
どこかそれを寂しく感じながら、この学校で色んなことがあった事を思い出す。
プールで初めておちんちんを見られたこと。まりなちゃんと山で遊んで一緒に迷子になったこと。運動会でまりなちゃんと一緒にリレーに出て優勝したこと。どうでもいい理由で喧嘩したこと。大人しかった千早ちゃんにふたりで怒られたこと。どれもこれもが思い出の破片となり、僕の心を彩っていく。
中学にあがるけど、また同じ中学だし、いい思い出ができるだろう。
後、残ったのは修学旅行くらいかな……。
明日に迫った修学旅行に備えて、僕は家で荷物をつめる。
旅行先は東京だ。
あんな都会に行くのは初めてだ。
ワクワクを隠しきれずにベッドに入る。
明日はいつもより早く起きなきゃいけないので寝坊なんて厳禁だ。
お母さんが起こしてくれるって言ったけど、もう一人で起きれるし、必要ない。
電気を消してゆっくり目を閉じると、僕の意識は暗闇に包まれた。
旅行当日。
学校の入り口は、バスに乗る生徒でいっぱいだった。
千早ちゃんとは別れてしまったが、僕とまりなちゃんは同じ班になれて一緒にバスに乗り込む。
ここからは1時間ほどバスに乗って新幹線だ。
トランプやお菓子を食べながらバスに揺られ、そして新幹線に乗ると、あっというまに東京にやってきた。
「ここが東京か~、人がいっぱいだね」
「うん、すごい人だかり」
東京駅に着くと数えきれないほどのホームや人だかりで目をまわす。
みんなとはぐれたらあっというまに迷子になってしまいそう。
「まりなちゃん、ちゃんとついてこないと駄目だよ」
「……うん。分かってるよ」
ちょっと目を離すと、すぐにキョロキョロして列から離れようとするまりなちゃんの手を握る。
こうやって引っ張らないと絶対迷子になる。
ふわふわして顔が前を向いてないのだから、つまずかないか心配だ。
こうやって久しぶりに手をしっかり握ったけど、僕と違って柔らかい手だなぁ。
人込みのホームから離れ、やがて僕らは再び観光バスに乗ると、東京タワーに到着する。
テレビで何回か見たことあるけど、大きい。
見上げればその大きさにびっくりする。
展望台まで行くエレベーターに乗ったけど、普通のエレベーターと違ってすごいスピードが出てる感じがして、これもびっくり。
あっというまにすごい高いとこまで来るんだもんね。
展望台に到着すると、僕はまりなちゃんと一緒に意外と広い展望台を歩き回る。
外を眺めるけど、あいにくの曇り空でどんよりだ。
午後からは雨ってテレビで言っていた。
クラスのみんなもがっかりしている。
だけどそんな中、まりなちゃんは気にした様子もなく歩き回る。
見る物全てが珍しく、こんな高いところに来たのが初めてなのか大はしゃぎだ。
人も結構いてぶつからないか心配だ。
「うちの家見えるかな?」
「さすがに見えないよ」
まりなちゃんが外を眺め、僕も釣られながら言う。
「でも高いから見えるかもしれないじゃん」
「いや、見えないよ。ウチの家遠いし」
「そっか」
まりなちゃんはあっさり引き下がると、今度は僕の手を握ってグイグイ引っ張ってお土産屋さんに向かう。
そこにはいっぱいの東京タワーに関連したお土産が売っており、僕たちの目を惹く。
「これいいよね~」
まりなちゃんが東京タワーのキーホルダーを手に取りながら僕に言う。
確かにキラキラ光ってて綺麗だ。僕も欲しくなってくる。
「これ買おうかな……」
思わず声に出す僕。値段はちょっと高いけど出せない額じゃない。
「え、買うの。いいな~」
まりなちゃんは羨ましそうだ。
僕はレジに行くとキーホルダーを買う。
先生にばれたら怒られるだろうけど、ばれなきゃいいんだしいいか。
まりなちゃんが買ったやつを「見せて見せて」というので渡してあげる。
あんまりにも夢中になって見てるので、よっぽど気に入ったんだろう。なぜかプレゼントしてあげたくなる。
もしかしたら背文字に『スキ』って書いてもらった思い出がふと脳裏に過ったせいかもしれない。
いつも仲良くしてるし、喜ぶ顔が見たい。
「そんなに気に入ったならあげるよ」
「えっ……! いいの?」
キーホルダーから顔を上げ、驚いた顔で僕を見つめるまりなちゃん。
真意を確かめるように目で訴えかけてくると、僕は笑顔で頷く。
するとまりなちゃんは大喜びで僕の腕に抱きついてきた。
「これだから健太は好きだよー。今度の誕生日にプレゼント奮発するね」
「うん、楽しみにしてるよ」
やっぱりなんだかんだと言ってまりなちゃんの喜ぶ姿が見たいのだ。
他の子が喜ぶ姿をみるのと違って、なんだかどきどきする。
なんていうかな、よく分からない感情がモヤモヤっとするときがあるのだ。
そういうときは自分の身体を無性にまりなちゃんに擦り付け、おまんこにおちんちんを入れたくなる。
やっぱりおちんぽみるくが出るし、僕は病気だよね。
記念撮影を済ませると東京タワーを出てあちこち観光名所をまわる。
目まぐるしく景色がかわり、人の多さも加わって驚く。
いったいこんなに多くの人がどこに隠れていたんだろう。僕のいた学校周辺ではこんなに人が多くないのに。
改めて東京のすごさを実感していると、ようやく僕たちが乗るバスが今日泊まるホテルに辿り着いた。
「まりなちゃんついたよ」
「……う、ん」
まりなちゃんは観光名所ではしゃぎすぎて少し眠たそう。
上の棚から荷物を下ろすと、まりなちゃんに持たせて、一緒にバスをおりる。
まだ夕方なのに部屋に行ったらそのまま寝てしまいそうだ。
僕はまりなちゃんの面倒を見ながら部屋に行く。
そこは16畳ほどの和室でここに僕たちの班6人で泊まる。
重い荷物をようやく部屋の隅っこに置くと、僕たちはゴロンと畳の上に寝転ぶ。
歩き回ったせいで疲れた。
ご飯を食べてお風呂に入ったらすぐ眠りたい。
塩田先生が人数の点呼に来ると、先にご飯を食べてからお風呂よと僕たちに伝える。
僕とまりなちゃんは寝転びながら指相撲で遊び、半分寝ながら時間をつぶす。
他の人はお茶を飲んだりテーブルを挟んでおしゃべりをしている。
館内放送が流れて体操服に着替えるように指示される。
僕らは体操服を出してそれに着替える。
もう慣れたけど、この瞬間があまり好きじゃない。僕だけ胸がぺっちゃんこでブラジャーが必要ないからだ。
僕が一番に着替え終わり、みんなが着替え終わるのを待つ。
そして着替え終わると、食事だというので大広間に集合がかかった。
ご飯だと聞いて急に元気になったみんな。
僕もまりなちゃんと一緒に大広間でご飯を食べる。
班が違って一緒に行動しなかった千早ちゃんも僕たちの隣でご飯を食べている。
晩御飯は鍋料理だ。
色んな具が入ってて美味しい。
なんとフグまで入ってるって言うんだから驚きだ。
僕らは鍋料理を堪能して、クラスごとにお風呂に行く。
僕だけ身体の特徴が違うかったけど、全員におちんちんを見られているので恥ずかしくない。
みんなの裸を見てるとムクムクとおちんちんが大きくなったのでタオルで隠して入る。経験から1日くらいおちんちんが大きくなっても平気みたいだ。
だけど固くなって痛みが出てきた時は、すぐに誰かのおまんこにおちんちんを入れておちんぽみるくを出さないといけない。それでなんとかしてきた。
まりなちゃんの隣に座ってシャワーを浴びる。
久しぶりに見たまりなちゃんのおっぱいに釘つけだ。
かなり大きくなってて、さくらんぼみたいな色の綺麗な乳首がちょこんと乗っかっている。肌もすごく白くて綺麗。
僕の視線に気づいたまりなちゃんが「えい!」と微笑みながらシャワーを僕にかける。
「もぅ、何見てるのよ、おっぱいばかり見て!」
「うわぁ!」
まるでそれが悪いことのように顔にシャワーを掛けられて、思わずのけぞる。
すると隣にいたクラスメイトも僕にシャワーをかけて、さらに他のクラスメイトが笑いながら僕に風呂桶で汲んだ水をかけてくる。
僕がごめんごめんと言いながら逃げると、みんなは許してくれたけど、うーん、なんか気がおさまらない。
皆におちんちん立ってる~ってからかわれたし。
そしてお風呂から戻ると、布団を敷いてまくら投げをして遊ぶ。
その頃になるとお風呂であったことは忘れてみんなと一緒に枕の投げ合いだ。
考えてみればずっと一緒だったけど、中○生から別々になっちゃう可能性があるんだよね。
なんだか寂しくなってくる。
今日の予定を終え、就寝の時間に入る。
箱詰めにするように綺麗に上下に並べてそれぞれの布団に入る。
「ねぇ、まりなちゃん起きてる?」
「……うん、起きてるよ」
寝静まった部屋で隣のまりなちゃんに話しかける。
「そっちいっていい?」
「いいけど、どうしたの?」
僕はそれに答えずまりなちゃんのお布団にそっと入る。
そしてまりなちゃんに腰をぐっと押し付けると理解したようだ。
「もぅ、修学旅行なのに」
「ごめん」
そう言いながらも、まりなちゃんは布団の中でパジャマズボンを脱ぐ。
そして布団でごそごそしながら、僕もズボンとパンツを脱ぐとまりなちゃんの上に乗っかる。
「健太、キーホルダーありがとう。大事にするね」
「うん」
まりなちゃんが股を開くと、僕はまりなちゃんと合体して腰を振るのだった。
修学旅行2日目。
昨日とうってかわって青空が広がるなか、水族館にやってきた。
うちみたいな田舎にはない水族館に来てどきどきしている。
信じられないくらいの巨大な水槽の前で大歓声があがり、みんなが水槽の中の魚を指さしたり見上げている。
中にサメとかイワシとか名前も知らない海の魚が泳いでいる。
「すごいね……」
「うん」
ライトアップされた巨大水槽を見上げ僕は頷く。
いったい何匹の魚が入ってるのか数えきれない。
エサ代とかもすごいだろう。
ひとつひとつの水槽に目を凝らしながら、見たことのない珍しい魚に感嘆の声を漏らす。
水族館は海の魚だけでなく、綺麗な熱帯魚もいてまりなちゃんは水槽に釘付けだ。
班行動しないといけないのに僕とまりなちゃんは班のみんなとはぐれてしまってる。
「ねぇ、水族館ってどうして暗いのかな?」
「水槽の中をきれいに見せるためだね」
まりなちゃんの疑問に答える。
「じゃあ、この魚は何を食べるの?」
「えっと、それは……」
水槽の下にはアジアアロワナと書いてある。
「多分、雑食性……。虫とかじゃないかな?」
「へー、健太はよく知ってるね」
「う、うん」
自信がなかったけど、知ってるふりをする。
そうしてあれやこれやと話をしながら歩くと、出口付近で水族館のおみやげさんがあって
そこにぬいぐるみが沢山売っていたのですぐにまりなちゃんは店に入った。
「水族館にいる魚のぬいぐるみが売ってるね」
「うん」
手に取ったのは青いイルカのぬいぐるみ。
本当にまりなちゃんはぬいぐるみが好きみたい。
いつも思うんだけどあんなに部屋にぬいぐるみを飾ってどうするんだろ。
僕はあまり興味ないので、まりなちゃんの後をついていくとあっちを見たりこっちを見たりとウロウロしている。
気が付けば集合時間が迫っており、僕はまりなちゃんの袖を引っ張る。
「いこ、時間ないよ」
「もうちょっと……」
「いいから。怒られるよ」
後ろ髪引かれるように、ぬいぐるみから目を離さないまりなちゃんを引っ張って集合場所に向かった。
まりなちゃんの今度の誕生日プレゼントはぬいぐるみにしようと決めて。
<< >>
- 2014/04/19(土) 00:00:01|
- 小説
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0