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7話 深優

みさきちゃんと別れた僕は、教えられた通り2階の図書室に向かった。
図書室は廊下の突き当たりにあり、中に入ってみると想像以上の広さだった。
僕は中にはいると、静寂に包まれた図書室にいるだろう深優ちゃんを探す。
特に話しかったから来たというわけではないが、なんとなく図書室にいる深優ちゃんが見てみたかったのだ。

受付カウンターにいないということは本棚か資料室にいるのだろうと、まずは本棚に足を運ぶ。
放課後になったばかりなのか誰もいない本棚の通路をひとつひとつ覗いてると、カウンターが見える奥の本棚で、爪先立ちで上の本棚に本を入れようとしている深優ちゃんを見つけた。

「よっと」
「あっ、ありがとうございます……」

僕に入れてもらいモジモジとする深優ちゃん。
爪先立ちでなかなか入らなかったのを見られて恥ずかしかったのか、顔が少し赤くなっている。
伝染して僕まで恥ずかしくなってきたので、ちょっとそっぽを向いて話しかけた。

「深優ちゃんは本が好きって聞いたけど、放課後はいつもここにいるの?」
「……はい」

それっきり話が終わる。
やっぱり大人しい子だ。いや、ふたりっきりで喋るのは初めてだから仕方ないか。
これからは、僕から積極的に話を振らないと会話が成り立たないと思い、さらに話しかけてみる。

「どんな本が好きなの?」
「……それは」

言いよどむように少し俯く深優ちゃん。僕は彼女が話し出すのを待つ。

「動物探偵団ポプラが好きで、よく読んでます……」
「動物探偵団?」
「はい……」

消え入りそうな声。何かまずいのだろうか?
なんて言ったらいいか分からず黙ってると、深優ちゃんがポツリと言葉を漏らす。

「おかしいですよね。子供が読むような本が好きだなんて……」

本当に消え入りそうな声。
これはまずいと慌ててフォローする。

「いや、そんなことないと思うよ。僕も結構好きだし……」
「ほ、ほんとですか!」

顔をガバっと上げて目を輝かせた深優ちゃんに驚き、少し身体を引く。
本当に好きなのか、内容についてマシンガンのように喋り出す。

「私は3巻でポプラが崖から落ちそうなミミーを助けにいくシーンが好きなんです。とても勇気があって信頼し合ってるのが分かって……」
「そ、そうだね。あそこいいよね」

相槌を打ちながら、僕は愛想笑いを浮かべる。
みさきちゃんの友達だから仲良くなりたいと考えていたのだけど、本を通じてならすぐに仲が良くなれそうだと感じる。
まったく内容は知らないが適当に調子を合わせる。
暫く饒舌に話していた彼女だったが、やがて自分だけが喋ってるのに気づいてのだろう。慌てて頭を下げた。

「ごめんなさい。私だけがずっとしゃべってて」
「いや、いいよ。楽しかったし」

頭を下げていた深優ちゃんの頭を上げさせる。

「それで秋さんは図書室にどんな御用できたのですか?」
「ああ、えっと」

どうも深優ちゃんに会いに来たと言い出しづらい。
今は女の子の振りしてるけど、今日会ったばかりの子に言うなんて、まるでプレイボーイのセリフだ。

「ちょっと本を読みたくて……」
「どんな本ですか?」

言葉に詰まる。あえて言うならこの国についてか。

「この国についてかな。ちょっと知りたいことがあるし」
「それなら……」

深優ちゃんが先導して別の本棚に連れて行ってくれる。

「この棚です」
「ありがとう」

もっと聞いてほしいって顔してたので一緒に本を探してもらう。
実のところある程度事情は本やテレビなどで知ってたので、特に具体的な指定とかはない。
適当な本を選ぶと、中身をパラパラと捲りサッと目を通す。
やはりというか大体知ってる内容で、特に目新しいことはない。が、一生懸命他の本を探してる深優ちゃんに悪いので、読んでるふりをしながら、深優ちゃんに声をかけた。

「榊先生が属性能力者ってことは知ってる?」
「……はい」

少しためらったあと深優ちゃんが答えた。

「僕が戦ってたところ見た?」
「はい、すごかったですね。初めて榊先生と戦ったなんて信じられません」
「そうなの?」

みさきちゃんと同じく称賛され、少し戸惑う。
そこまですごい戦いをしたとは自分では思ってない。
やはり深優ちゃんから見てもすごかったのだろうかと、視線で訴えかけると、深優ちゃんは小さく頷いた。

「他のクラスのみんなは一撃でやられました。だから属性能力まで使わせた秋さんはすごいんです」
「そうなんだ。でも転入試験の時でも一回戦ってるから初めてって訳じゃないんだけどね」

照れたように頭の後ろに手をやると、頭半分ほど小さい深優ちゃんは小さく首を横に振った。

「私は先生と向き合っただけでも足が震えました……。秋さんはすごいと思います」
「そ、そう。ありがとう」

最高の賞賛に気恥ずかしくなりながら、この空気を散らすように気になってたことを口に出す。

「ウチのクラスって他に属性能力者いるの?」
「います。みさきちゃんがそうです」
「えっ、マジ?」

思ってもいなかった答えに思わず、野太すぎる声で返す。
今のはやばい。女の子としてダメダメだ。

「みさきちゃんは『火』の属性能力者なんです。学年でも2人しかいないんですよ」
「へー」

火は力が強くなる能力のはずだ。どこまで強いのかは個人差があるらしいが、強力だと僕でも持てない物を楽々持てるということは知っている。

「秋さんって属性能力はないんですか?」
「ないよ。無能力者」

言ってからおかしくなり、声に出して笑うと、深優ちゃんも釣られたようにふふっと笑った。
初めて見たけど深優ちゃんの笑顔って可愛いな。控えめで弁えてるって感じで。
そう、しみじみ思って見つめていると、突然通路の向こうから声を掛けられ顔が反射的にそちらを向いた。

「いたいた、深優何をしてるの。こんなところで」
「あっ、千早先輩」

堂々と自信たっぷりに歩いてきたのは、茶髪をショートカットにした凛とした顔立ちの女の子。
すらりとした手足が目を惹き、深優ちゃんが先輩と言ったことから自分より年上だろう。
黙ってこちらに来るのを待っていると、僕の目の前で立ち止り、まじまじと僕の顔を覗き込んだ。

「あら、みない顔ね。お友達?」
「はい、今日ウチのクラスに転校してきた子なんです」

深優ちゃんが紹介してくれた。

「へー、名前は?」
「新川秋一です」

今度は僕が俯き加減で神妙に答える。

「新川さん……ね」

妙なプレッシャーを感じて少し顔をあげると、唇が触れあいそうな場所に千早先輩の顔があった。

「私は2年の伊吹千早。よろしくね」
「は、はい……」

なんだこの先輩は、怖いんだけど……。

瞬間、みさきちゃんが苦手な人がこの先輩なんだと悟る。
咄嗟に、千早先輩から距離をとるように一歩後ろに下がると、千早先輩は口元を緩めた。

「ふふっ、可愛い子ね。でもさっそく友達になったのね」
「はい……」

千早先輩のからかうような口調に、深優ちゃんが恥ずかしそうにもじもじする。

「新川さん、深優はちょっと人見知りで恥ずかしがり屋だけど、とても素直でいい子よ。仲良くしてあげてね」
「はい」

苦手だと思ったけどいい先輩じゃないか。深優ちゃんの事をこんなに思いやって……。
人物評価を上方修正する。

「そして私とも仲良くしてくれると嬉しいな、今度貝合わせをしましょ」

貝合わせってもしかするともしかするとだね。
ウィンクしながら軽いノリで言う先輩に、人物像が見えてきた。きっとこうやって後輩を摘まみぐいしてる先輩なんだろう。
僕も是非と言いたいが、残念ながらちんぽの事を知られるとまずいので、ノーサンキューだ。残念。

僕が言い淀んでると、意外なことに深優ちゃんが助け舟を出すように横から口を挟んだ。

「せ、先輩。カウンターに戻らないと。借りに来た人が待ってますよ」
「あら」

先輩が振り返ると、カウンターの前に立ってる人が見えた。

「残念ね。また今度ゆっくりお話ししましょう。新川さん」

僕の頬を右手で優しく撫でると、僕の顔が真っ赤になったのを確認してから怪しげな笑みを浮かべてカウンターに帰って行った。


「えっと、なんかすごい人だね」
「………」

先輩が去ったあと、僕がポツリと感想を漏らすと、深優ちゃんは苦笑いで答えた。
さっきの会話の内容から千早先輩も図書委員なんだろう。まったくイメージに合わない気がするけど、本が好きなんだろうか。
そういうタイプに見えないんだけどなぁ。

カウンターで生徒の相手をしていた千早先輩が僕の視線に気付くと、ひらひらとこっちに手を振った。
やっぱり軽い。
向こうの世界なら確実にリア充だ。こっちでもそうなのかもしれないけど。

「でも優しい先輩です。こんな私にも優しくしてくれて」
「う~ん」

深優ちゃんがそう言うならそうなんだろうけど、どうもノリについていけるかどうか。
なにせリア充じゃなかったから付き合い方がね。

「大丈夫です。すぐ慣れますから」
「そうだね」

そう力説する深優ちゃんは、まるで自分に言い聞かせてるようだった。


深優ちゃんと別れた僕は、廊下の窓の外の風景を横目に、下駄箱へ向かって歩いていた。
なんだかんだと図書室に結構な時間いたせいで、人気はまばらだ。

(こからからどうしようかな)

そのまま家に帰るか、他の部活をちらっとでも見て帰るか少し迷う。
そういえばみさきちゃんが何か部活に入ってるか訊いておけば良かったかなとぼんやり考えながら、体育館に行ってみようと思い立つ。
行ったことないけど、そこにいけばなんらかの部活をやってるだろう。
辺りを見渡しながら下駄箱を素通りすると、窓の外に体育館を見つけたのでそちらに足を向けた。

「パスしてパス!」
「こっちこっち!」

体育館の中ではバスケ部と卓球部が活動していた。
体育館は、僕の学校の体育館より広く綺麗でピカピカで、なんだか心が弾んでくる。
目の前ではバスケ部が体育館の半分を使って試合をしているらしく、卓球には興味ないので試合を邪魔にならないように少し離れた場所から見学した。

キュッキュッと、床を蹴るシューズの音が響いて真剣に勝負している。
点数とか知り合いもいないのでとくになんらかの感情も湧かないが、赤のビブスをつけてるほうが勝ってるようだ。

(結構激しいな)

試合内容もさることながら、女の子の揺れる胸やスラリとした白い足、そしてお尻にどうしても目が行ってしまう。
特にピッチリしたショートパンツに浮かぶお尻のラインが絶品で、こちらに丸いお尻を向けるたびに目が釘付けだ。
向こうの世界でもここまで思わなかったことから、まわりが可愛い女の子ばっかりで相当キテるんだなと苦笑いしそうになる。
実際、みさきちゃんと一回えっちしたっきりでオナニーすらしていない。
もうこの試合の夢を見たら夢精してしまうかもしれないほどやばい。

僕は彼女たちから目を離すと、色気のない卓球部をほっといて体育館を出る。

部活に入ることは考えてないが、目の保養にはよかった。
これで水泳部とか見たらガチでやばかったかもしれない。
体育館でこれだけ綺麗なら他も綺麗なんだろうなと、今度は体育館の隣にあった道場に入った。

(柔道部か)

外観から想像したよりかは狭かったが、畳が一面に張られた道場だった。
そこには白い柔道着を着た女子たちが数人いて組み手をしている。
柔道部と言うことで容姿には期待してなかったが、ここも可愛い子揃いだ。やはり人霊樹から産まれるということで僕の世界とは違うのだろう。

僕がバスケ部の試合のように乱取りを見ていると、道着を着たセミロングの子がやってきた。

「見学かな?」
「はい」

と、頷く。

道着を着た女の子はそれを聞くと、戻るわけでもなく僕の隣に立った。

「柔道に興味ある?」
「ええ、まあ」

実際は興味ないけど、年上っぽいので敬語をつかって肯定的な返事をする。

「ならゆっくり見ていってね。ウチは特殊ルールで練習してるから結構盛り上がるの」
「えっ? はい」

なんだろうと疑問符を浮かべて、とりあえず練習を見守ることにした。

「こ、これは、ありな、の」
「ありなんです」

数分後、畳の一角で乱取りしてたペアの1人が、対戦相手を組み敷くと、寝技で相手のズボンの中に手を突っ込ませて、明らかにおまんこを弄ってた。
対戦相手は逃れようとしているものの、寝技がしっかり決まってるので脱出できず、どんどん顔を赤らめうっとりした顔つきになりはじめている。
このままだと喘ぎ声でもあげるのも時間の問題で、今は必死に我慢してるって感じだ。
見ればこのペアだけじゃなく他でも同じように寝技で抑え込まれて、えっちなことをされているペアが増えてきている。
あっちの子なんて可愛い顔しておっぱい丸出しで身体をビクつかせてる。
相手は得意満面の顔でイかせようとするように、手マンを激しくさせていた。

「うちはチームワークを重視してるから、ああやって身体の相性も深めてるの」
「そ、そうなんですか」

ちょっと目の前の光景に動揺しすぎて、声がかすれ気味だ。ある意味乱交と一緒。

「負けたらああいう目に合うから、嫌な子は強くなろうと頑張るでしょ。だから気持ち良くなれるし一石二鳥というわけなの」

ああ、そうなの。
心の中で返事をして、生唾をゴクリと呑み込んで最初に見ていたペアを凝視する。

抑え込んだ子は舌舐めずりして、快楽でビクビク痙攣してる子の道着を剥ぎ取って後背座位の形でおっぱいを揉み下している。
完全にこっちを意識して見せつけているみたいで、日焼けしてない白いおっぱいをグニグニ揉みながら乳首を指でクリクリさせ、こっちを見て笑顔だ。

「だけど、頑張っても弱い子がいるから問題って場合もあるのだけどね。特にあそこでおっぱいをおもちゃにされてる子がいるでしょ」
「は、はい」

僕の見ていた子を指さされドキッとしながら、咄嗟に頷く。

「あの子は始めは頑張ってたんだけど、今では対戦相手に身体を調教されて強くなるのを諦めてしまったの」
「そ、そうなんですか」

いいように弄られてる子はこげ茶色の髪を綺麗にサイドポニーにした可愛い巨乳ちゃんだ。
あんな子があんなあられのない姿で。最高すぎる!

「元々大人しかったんだけど、えっちなことされると、さらに従順になっちゃってね。この練習は逆効果だったかしら」

道着のズボンまで脱がされ、パンツの中に手を突っ込まれてマンコを弄られ、とうとう喘ぎ声をあげはじめた彼女に、僕はフル勃起した状態でずっと視姦していた。


















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  1. 2016/01/21(木) 00:34:59|
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  4. | コメント:2
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コメント

更新頑張ってください
応援してます!
  1. 2016/02/08(月) 00:18:24 |
  2. URL |
  3. #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

> 更新頑張ってください
> 応援してます!

ありがとうございます。
更新遅れてすいません。
  1. 2016/02/14(日) 02:17:13 |
  2. URL |
  3. モブGR #-
  4. [ 編集 ]

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ntr属性なのに超純愛ゲーをやって自己嫌悪になった男。リハビリのために小説を書いてます。
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