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29話 殺意

俺が笹井さんを連れて行ったのは自分の家だった。
俺はそこで家の門の前で笹井さんに待ってもらうと、急いで家に入り、ある人物を連れてくる。
その人は笹井さんの電話があったあとに家に呼び出した人だ。俺が家を出た後、母親に言って俺の部屋で待ってもらうように頼んでいた。

「……そういうこと」
「ええ、そういうことです」

ある人物こと。千雪さんは、玄関から出て笹井さんの顔を見ると、観念したように大きく息を吐いた。
そして笹井さんの前に立つと、軽く会釈する。

「笹井さんお久しぶりです」
「久しぶりじゃな……」

千雪さんと笹井さんが言葉を交わす。やはりこの2人は知り合いだった。
以前笹井さんに事件を訊きに行っていたのは、千雪さんだったのだ。
俺はふたりが挨拶を終えるのを待ってから、口を開く。

「ここで話すのはなんですから、向こうに行きましょう」
「ええ、そうね。ここじゃ、人目につくしね」

俺は2人を伴って俺の家の裏にある山の中に入っていく。
そこはじいちゃんから父親に譲渡された小さな畑があり、ここには誰も近づくことはない。
人に聞かれたくない話をする場所としてはもってこいだ。

俺たちは畑の傍の小さな物置まで行くと、そこで立ち止り話し合いを始めた。

「千雪さん、花梨も呼んだんですが、何か知りませんか?」
「……花梨は来ないわ。あることを話したらショックを受けてね。私だけが来たの」
「そうですか……。なら、本題に入ります。俺はあなたが事件の事を調べ、罰ゲームを始めたんだと思っています。
理由を聞かせてくれますか?」

「単刀直入ね……。先にどうやって、ここまで辿り着いたのか聞かせてくれないかしら?」

千雪さんは俺に視線を合わせて言う。

「俺がこんなことを調べ出したのは、知っての通り罰ゲームを始めたからです。
強引に進めるやり口といい、俺は違和感を持ってました。だって俺や仲山は別にイケメンってわけじゃないですからね。おかしいと思うのは当たり前でしょう。
だから俺は仲山と組んで一緒にあなたがなぜこんなことをするのか調べたんです。
俺は最初あなたが誰かに脅迫されてあんなことをやってるのか、それとも村の仕来りか何かでやってるんだと思いました」

「……それで?」

「ええ、ですがこんな閉鎖された村ではあなたの行動を見張って後をつけるのは噂になって無理がある。だから俺は村の伝承や仕来りから調べ始めました。
うちのじいちゃんに村に仕来りがないか聞き、そして学校の図書館で、この村の事を調べたんです。そしたら俺はそこで過去に大きな事件があったってことを知りました。
申し訳程度に書かれていた事件ですけど、5人も死んでるし、何よりも芹沢彩羽という被害者がいたので、俺の興味を引くのには十分でしたよ」

「それでわざわざ街の図書館に行って嗅ぎまわったのね」

「そうです。俺は図書館の係員から俺の前に誰かがこの事件を調べてることを聞き、笹井さんから過去の事件の詳細を聞きました。
あなたが調べてると思ったのは直感でしたが、あなたやクラスメイトの写真を笹井さんに見せたら当たりました。俺の勘もまんざらではないってことです」

「………」

「聞かせてくれますね。なぜあんな罰ゲームをしたのか」

千雪さんを見据え、俺は真剣に問いかける。

千雪さんは軽く息を吐き、もう手遅れなんだけどねと言って、ゆっくりと話しはじめた。

「わたしが事件を知ったのは、貴方が転校してくる一週間ほど前、深夜寝静まった時に父と母が家のリビングで苦しそうに話していたことを聞いてしまったためよ。両親は私が密かに聞いているとは知らず、事件のことについて断片的に喋っていたわ。長老たちが秋川の男を近々呼び戻す。そうなったら色葉や子供たちが犠牲になる。悲劇が起こるってね。それで私はすぐに調べたわ。その事件の事、そして秋川という男の事を……」
「それでワシに尋ねて来たんじゃな」

千雪さんは頷く。

「その通りです。私は事件の詳細を調べ、秋川一族の事を知りました。そして村の伝承と長老たちの企みも。
だから私はあの事件の事を思い出させようと、あの罰ゲームを始めたんです。ただの友達ではなく、家族のように仲がいい私たちを見れば、あの仲の良かった4人を思い出し、長老たちも考えを改めてくれると思って」

「どうして相談してくれなかったんですか?」
「……あなたに何が分かるの?」
「えっ?」

千雪さんの気配が変わる。

「何が分かるのって言ってるのよ! いい? この村では長老たちが絶対なの! 妹たちを守るにはこれしかなかったのよ! 長老たちが秋川を呼び戻すって噂を何人もの村人から聞かされたときの気持ちが分かる? 時間がない。長老たちは私を門前払い。妹の名前も生まれたときに勝手に決められ、あの忌まわしき秋川家の生贄にされる気持ちが!」
「……」

言い返せない。千雪さんがすごく辛そうな顔をしていたからだ。
彼女はため込んでいた膿を全てを吐きだすようにして叫ぶ。

「私が卒業してここを出て行ったら誰が色葉や美羽を守る? もし妹を連れて都会に出たら両親や神社はどうなるか、火を見るより明らかなのは分かるでしょ」
「それでああいうことを強引に進めたのか」

笹井さんが口を挟む。

「ええ、そうです。全て私の計画通りです。秋川の男がやってきてもう手遅れになってますが」

なるほど、彼女は彼女なりに守ろうとしていたのだ。長女として色葉や美羽ちゃんのことを。
だけど男の俺たちはいいとしても、花梨を巻き込んだことは納得できない。

「でも花梨を巻き込むのは間違ってる。あいつはこの件に関係ないでしょう?」
「いいえ、関係あるわ。あの子は長老の孫なのだから」
「それでも!」

俺は一歩踏み出して千雪さんに近づく。

だがそこで笹井さんが手を横に出して、俺を押しとどめる。

「分かってやれ。この子も悩んでいたのじゃ。誰にも相談できずにな。
恐らくじゃがこの話は花梨という子にも話していないんじゃろ?」
「ええ、今までは深い理由までは話していませんでした。ですけど……」
「……喋ったから花梨はショックを受けてここに来なかったという訳ですか」
「そうよ……」

そこで千雪さんは初めて悲しそうな表情を見せた。

「どうして今喋ったんですか? 俺が笹井さんを連れてくることを電話で言ってなかったはずだ」
「言ったでしょ。もう手遅れだって……」
「まさか……」

俺は動揺する。

「ええそうよ。色葉や美羽はもう秋川とセックスしてるわ。しかも何回もね」



俺は世界の全てが真っ暗になったように膝が震えた。
















カレーが作り終わった。だけど先生と色葉さんはまだテントから出てこなかった。
時間にして1時間は経ってるはずなのに、まだセックスしてるんだろうか。
美羽さんが僕に鍋を任せ、2人を呼んでくると言ってテントの幕を開け何か話している。
そして暫くした後、美羽さんもテントの中に入っていった。

僕は鍋をお玉でかき混ぜながら、みんなが出てくるのを待つ。
すでに皿は用意し、ご飯も炊けた。あとはお皿によそうだけだ。

だけど、待てど暮らせど、なかなか出てこない。
僕はお玉を置くと、内心まさかと思いつつ、テントの入り口から中を覗きこんだ。


結果は予想通りだった。

犬のように四つん這いの恰好をしたエプロン姿の美羽さんがこちらに顔を向け、スカートを捲られて先生にバックでぱんぱんされている。
テントの中は度重なる性行為で先ほどより性臭がムア~としており、温度も外と比べて高い。
服や下着がそこらかしこに脱ぎ捨てられており、色葉さんのパンツらしきものはザーメンでぐちゃっとしていた。

(色葉さん……)

僕は口の中で小さく呟く。
色葉さんは、美羽さんがぱんぱんされてる横で、仰向けに寝転びてぐったりしている。美羽さんが来たことでやっと解放されたのか、ハァハァと荒い息を吐き胸が上下するたびに乳房が揺れて、僕のおちんちんを刺激する。
だけど、色葉さんの乳輪近くに歯型らしきものがあって、急速に怒りがわいてきた。

「何をしている。鍋が焦げたらどうするんだ。お前は火を見てろ」

僕に気付いたのか先生が腰を振りながら、僕に命令する。
だけど僕は素直にそれを受け取れない。
怒っているから当然だ。

本当に自分勝手な人だ。
人に好き勝手命令して、自分は色葉さんと美羽さんに種付けして。

僕は聞こえてないふりをして、美羽さんと先生の交尾を見ていると、先生はもう僕の事はどうでもいいのか、
美羽さんのスカートを掴んで腰をお尻に押し付けると、一気に頂点に達した。

どぴゅぴゅぅうううううううううう───!!

先生が美羽さんの膣内に中出しする。
色葉さん相手にも結構出したはずなのに、腰の動きといい軽快なものがある。まるで疲れ知らずだ。先生は荒い息をはぁはぁ吐くと、美羽さんのお尻に視線を落とし、ゆっくりとちんぽを抜く。そして美羽さんのお尻を前に突き飛ばすと、美羽さんには目も暮れずに、横でぐったりしている色葉さんに襲い掛かった。

(いい加減にしろよ……)

僕は危ない人のように立ち尽くしながら、呟く。
僕の見ている前で、仰向けに寝ていた色葉さんの身体はひっくり返されうつ伏せにされると、染みひとつない形のいい桃尻だけを後ろに高く持ち上げさせられる。
先生が後ろからお尻を鷲掴みにすると、生き急いでるような慌てた様子で、色葉さんのお尻の肉を左右に開くと、ちんぽをズブリと突き刺して挿入していく。
たちまち色葉さんの口から艶っぽい喘ぎ声が放たれ、先生の腰が再び振り子のように振られていく……。

僕はそれを見て感想を漏らす。

色葉さんと美羽さんはこれじゃあ先生のハーレムの一員だ。先生という猛獣のオスに囲われるメスだ。
美羽さんに代わって色葉さんの喘ぎ声がテントに広がる中、僕はじっと見続けることしか出来ない。先ほども思ったが、僕は本当に情けない男だ。

僕の目の前で色葉さんの白いお尻が太鼓のように先生の腰に叩きつけられ、ぱんぱんぱん!と乾いた音を立てる。
白いお尻が波打ち、上半身をシートにつっぷしたままの色葉さんがあんあん♥と声をあげる。
お尻の肉を鷲掴みにしていた手が離され、お尻を突きながら、手の平でぱちんと尻の表面を叩いて、色葉さんに言う。

「尻を振れ尻を! ちんぽが好きでたまりませんって感じでな!」

美羽さんがお尻丸出しでうつぶせになってる横で、色葉さんは上半身を動かさず卑猥にお尻だけを振りはじめる。その行動にためらいもなく、メス犬のように突きに合わせてくねらせる。
勃起するのを感じながら、僕はくやしさで涙が出そうになる。

僕はこのピクニックが終わったあと、このテントを畳んで、背中に担いで帰らないといけないのだ。
なんのためにこのテントをここまで持って来て、そして持ち帰るのか。惨めで仕方がない。
これを知ってれば、テントなんか山の途中で捨てて来たのに。

まるでマラソン選手のようにずっと運動している先生を見て、いつか隙があれば殺してやろうと思った。














「ほんとなんですか……。今の話……」
「ええ、そうよ。残念なことにね」

千雪さんの言葉が脳内に反響するのを感じながら、俺は叫びたいのを必死で抑える。
嘘だ、冗談に決まってる、という言葉が喉元までせり上がり、それを言わないように努力する。
もしこれを言ってしまったら自分を抑えきれなくなる。きっと醜態をさらして訳が分からなくなるだろう。

「証拠はあるのかの?」
「はい、あります。聞いたら気分が悪くなると思いますが」

笹井さんの問いにも迷いなく断言する。

「教えてくれ」

俺が言葉を振り絞る。

「現場をというより私も身を持って体験したからと言った方がいいかしら。秋川の家に行ったら眠り薬で意識を失って好き放題やられたわ。そこに色葉や美羽がいたのだけれど私を助けてくれることはなかった」
「状況が分からない。もっと詳しく言ってくれ!」

事実にあがらうように口調が荒くなる。

「……ノーパンの色葉と美羽の前で犯されたわ。目が覚めたとき、おまんこの中に子種がたっぷり入ってた。
そして神社に帰っても2人は悪びれた様子はあまりなかったわ。むしろ練習なんだから、もっとセックスしたほうがいいと逆に言われる始末だわ」
「………」
「私の中に出したのは、秋川と仲山。多分だけど色葉と美羽は秋川の他に仲山にもやられている。これでいい?」
「色葉と美羽ちゃんがセックスしているところは見ていないんだな?」
「ええ、でも状況見れば一発で分かるでしょ。下半身丸出しだったんだから」
「でもやってるところは見ていない」

頭を振って僅かな光に縋る。仲山がいたことには驚かなかった。
あいつが俺に隠れて罰ゲームをしているのではないかと常に疑っていたからだ。
しかしこれが本当だとすると、仲山も色葉や美羽ちゃんを犯したことになる。
動悸が不規則になり、視界がどんどん白くなる。

笹井さんが傍で俺に向かってなんか言ってるが、よく聞こえない。これ以上この件を掘り返されるのを身体が拒否している。

俺の様子がおかしいと思ったのだろう。
笹井さんが俺の肩を揺すり、俺の意識をはっきりさせる。

「とにかくじゃな。これから長老たちに会いに行こうと思う。お主たちはワシに後を任せて帰りなさい」
「いえ、わたしも行きます。こんなことになったのは私の責任ですから」

千雪さんが笹井さんに了承を取ると、無言のまま立ち尽くす俺に向き直る。

「ごめんなさい、あなたを巻き込んだことは悪いと思ってるわ。でもこれ以上は関わらないで。村の事だから」

何を勝手な、ここまで俺を巻き込んどいて。しかも俺だって村の住人だ。
それに花梨のことは納得していない。長老の孫だから巻き込んだ?
ふざけんなよっ!!そんな理由が許されるのかよ!!

俺だって色葉のことが好きだったんだ!


言い返したかったが、気力がなくて強く言い返せない。

俺が黙ったまま何も言わないのを見ると、千雪さんは、俺を残して笹井さんと一緒に山をおりていく。


残された俺は2人の姿が見えなくなると、地べたにあぐらをかいて無力感に苛まされ、これからどうしようか考えた。

















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  1. 2014/02/21(金) 00:00:01|
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